健康教室レポート ~心房細動カテーテル治療~
第11回たちばな台クリニック健康教室レポート
たちばな台クリニックでは、毎月1回、健康教室を行っています。山嵜院長をはじめ各科の医師より疾患等をテーマにした講義や心肺蘇生セミナーを定期的に開催しています。今回は、9月28日(木)に行われた健康教室の様子をご紹介します。
テーマは、「心臓病の最前線 胸がドキドキすることありませんか? ~当院における心房細動カテーテル治療~」です。早朝は強雨でしたが、開始時間が近づくにつれて雨があがり、32名の参加者を迎えることが出来ました。講師の山嵜継敬院長の専門的な話を楽しみに来場された方々が多くいらっしゃいました。
はじめに、管理栄養士の南さんより恒例の「からだに美味しいレシピ」コーナーからスタート。今回は、サラダチキンを使った、サラダ、ナムル、にゅうめんの3品をご紹介。タンパク質が豊富でコンビニ等で手軽に手に入るのでお勧めです。
さて、皆さん 「心房細動週間」をご存じでしょうか? 3月9日から1週間、心房細動とは何かを広く知らせるため定められています。その心房細動とは何か、心房細動が引き起こす疾患とは何かを山嵜継敬院長よりお話しさせて頂きました。
心房細動は、心房がとても速くかつ不規則に収縮するために起こる不整脈です。60歳を超えると増加する傾向があり男性に多くみられます。脈が乱れ心臓のポンプ機能が低下して、胸がドキドキするなどの動悸や胸部の不快感、気分の悪さなどの症状がみられます。
心房細動それ自体は死に至るような不整脈ではありませんが、心房の中に血栓(血のかたまり)ができやすくなるために脳梗塞をおこします。脳梗塞の1/3は心房細動が原因と言われています。また、心房細動によって心拍出量(心臓が血液を送り出す力)が低下し、頻脈が持続して心筋が障害され、心不全にいたる場合があります。心房細動があると5倍の確率で心不全をおこします。
当院では、カテーテルを用いた治療、カテーテルアブレーションを行っています。太ももの血管から電極カテーテルという管を入れ、心房の中の壁を焼く治療法です。心房で起きている異常な動きを抑える治療です。「肺静脈隔離術」や「線状焼灼法」の手技を詳しくお話しさせて頂きました。
(3Dマッピングを用いて行った肺静脈隔離術と左房天蓋部線状焼灼)
最後に山嵜院長より皆様に「心房細動は治る病気です。」と早期発見早期治療を呼び掛けました。