横浜市青葉区 循環器内科 小児科 皮膚科 禁煙外来 睡眠時無呼吸症候群 地域医療を支えるクリニックです

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たちばな台日記 〜スタッフブログ〜

院長より

SURIセミナー ~心腎尿酸症候群という概念~

院長の山嵜です。

 

昨日はSURIセミナーで

「高尿酸血症は心腎保護の時代へ ~病型分類の重要性とSURIという選択~」

というテーマでお話をさせて頂きました。

 

痛風の原因疾患、そしてメタボリックシンドロームのサロゲートマーカーとして扱われてまいりました高尿酸血症ですが、近年多くの疾患のリスク因子であることが明らかとなってまいりました。

 

 

 

特に最近では高尿酸血症と心血管疾患、腎機能障害との強い関連に注目が集まっています。

 

 

 

高尿酸血症が心血管疾患をもたらすメカニズムの一つが内皮機能障害です。

 

尿酸そのものがもたらす酸化ストレスや炎症、またキサンチンオキシダーゼがキサンチンやヒポキサンチンを参加する際に発生する活性酸素種、そして尿酸塩結晶がインフラマソームを介して炎症性サイトカインの産生が内皮機能障害をもたらす要因とかんがえられております。

 

 

そしてDual energy CTにより、尿酸塩結晶が冠動脈や大動脈にも沈着していることが明らかとなり、尿酸塩結晶が上記のメカニズムにより動脈硬化の進展に関与していることが推察され、

「血管内痛風」という考え方も登場するようになりました。

 

 

 

高尿酸血症が腎機能障害をもたらす病態としては尿酸塩結晶が尿細管や腎間質に沈着することで間質性腎炎を発症する「痛風腎」が最も有名です。

 

しかし、尿酸塩沈着が生じなくとも高尿酸血症が腎機能障害を生じることが明らかとなってまいりました。

 

 

 

以上のように高尿酸血症な心血管疾患と腎機能障害に深く関係していることを踏まえ、「心腎尿酸症候群」という概念を提唱させていただきたいと思います。

 

 

 

高尿酸血症をメタボリックドミノの中心として認識し、実臨床において早期から積極的な介入をすることで、心血管疾患および腎機能障害の発症を抑制することが出来るかもしれません。

 

 

当院では高尿酸血症の病型分類を行ったうえで、一人一人の患者様に適した治療を選択しております。

お困りのことがございましたらぜひお気軽にご相談ください。

日本循環器学会総会に参加してきました

院長の山嵜です。

 

今週は神戸で開催されております日本循環器学会総会に参加してまいりました。

循環器系では最大の学会ということもあり多くの先生方が参加されており、大盛況の様相でした。

 

 

今回は「血圧コントロール不良高血圧に対するサクビトリルバルサルタンの有用性と家庭血圧管理への影響」について発表をしてきました。

 

 

 

 

高血圧は心血管イベント発症の最大のリスク因子であり、家庭血圧とくに早朝血圧の管理がイベント抑制に最重要であることが知られています。

 

しかし降圧薬を内服している高血圧患者様の中で降圧目標を達成できている患者様は21%しか存在しないのがわが国の高血圧診療の実際です。

 

 

サクビトリルバルサルタンはナトリウム利尿ペプチド系の増強とレニンアンジオテンシン系の阻害作用により強力な降圧作用を有することから、高血圧診療における有用性が期待されています。

 

 

今回の報告でもAT1受容体拮抗薬とCaブロッカーを内服しているにもかかわらず降圧目標が達成できていない患者様に対するサクビトリルバルサルタン切り替え後の降圧目標達成率が48週間で60%まで改善することが明らかとなりました。

また懸念されていた過降圧の副作用も認めることなく収縮期血圧は125mmg前後に収束することも安全性を考えるうえで非常に心強いデータとなりました。

 

 

発表後にはたくさんの先生方からお声がけいただき、発表内容に大変興味を持っていただいた様子でした。

 

 

 

 

無事に発表を終え、翌朝には三宮にあります「生田神社」に参拝に。

生田神社にお祀りされている稚日女尊(わかひるめのみこと)は物を生み育て万物の成長をご加護する神様として広く崇敬されているとのことでした。

 

神戸という地名も生田神社をお世話するために朝廷から与えられた家を神戸(かんべ)と呼び、そこから「こうべ」に派生したという由来があるようです。

 

それにしても早朝晴天で、とても清々しくお参りをさせて頂きました。

 

 

 

 

二日間とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。

 

ありがとうございました。

 

 

MCA無線研修を開催いたしました

院長の山嵜です

 

2月4日 MCA無線研修会を区役所で開催いたしました

災害発生時通信障害が起きた際頼りになるのがMCA無線です

いざという時にMCA無線を操作できるように昨年から研修会を始めました

 

 

MCA無線は主に青葉区に12ある医療拠点で発生した患者様を災害拠点病院である昭和大学藤が丘病院や7つの協力病院に搬送調整を行う際に使用します

2月25日には青葉区合同無線訓練を大規模に開催いたします、今回の研修がきっと役に立ってくれると思います

ご参加いただきました先生方お忙しいところありがとうございました!

元石川小学校で医療拠点開設訓練が開催されました

院長の山嵜です

 

1月28日 元石川小学校医療拠点開設訓練が開催されました
寒空の中たくさんの地域住民の皆様と医療従事者の先生方にお集まりいただきました。

今回はトリアージの流れを丁寧に皆さんに理解していただくことをテーマに進めていきました。

 

 

 

一体となって訓練に参加してくださる皆さんを拝見して、このような地域が震災発生時も乗り越えることが出来るのだろうと強く感じました

訓練はとにかくコツコツと続けて、少しずつアップデートしていくしかありません、青葉区医師会も災害に対し可能な限り活動を続けていきたいと思います

青葉台地域ケアプラザで高血圧の講演を行いました

院長の山嵜です

 

1月25日 青葉台地域ケアプラザで区民の皆様に高血圧のお話しをさせていただきました

 

たくさんの皆さんにご参加いただきましたが、本当に熱心に聴講していただき、たくさんのご質問もいただきました

本当に青葉区の皆さんの健康意識の高さにはいつも驚かされます
きっとこれが長寿地域の秘訣なんだと思います

これからも青葉区の健康に少しでもお役に立てればと思っていますので、気になることがありましたらぜひお気軽にご相談ください!

全国SURI講演会 ~日本人の病型分類を考える~に参加いたしました

院長の山嵜です

 

1月21日に「全国SURI講演会~日本人の病型分類を考える~」に参加いたしました。

 

近年高尿酸血症はメタボリックシンドロームを構成する中心的な因子として注目されるようになってまいりました。

 

中でも尿酸の酸化物質としての性質は炎症を惹起する事から腎機能障害や心血管イベントに重要な役割を有していると考えられています。

 

講演会では以前高尿酸血症の講演会で対談させて頂きました痛風尿酸核酸学会の理事長 久留先生にもお会いすることが出来、また高校時代ともにバレー部で汗を流した親友の慈恵医大名越先生も演者として参加されており久しぶりに再会することが出来ました。

 

 

2月下旬には痛風尿酸核酸学会で私も尿酸治療についての発表予定です、また先生方にお会いできるのを楽しみにしております。

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