心臓弁膜症
皆さん、心臓弁膜症をご存知でしょうか。
心臓には4つの部屋があり、部屋と部屋の間には血液の逆流を防止するための弁がついています。
この弁が硬くなって開きにくくなったり、逆に閉じにくくなったりする疾患を心臓弁膜症といいます。
弁がうまく開かなくなれば血液を送り出すことが出来ません。
反対に閉じにくくなると血液が逆流を起こしてしまうわけです。
昨日この弁膜症についての研究会「Valvular Heart Disease Forum」におきまして、
「超高齢者における弁膜症治療の実際」というテーマでお話しをさせて頂きました。
加齢とともに進行する弁膜症ですが、現在日本の弁膜症患者数は約200~300万人と推定されています。
重症化するまで進行してしまった弁膜症は外科的治療の対象になります。
しかし早期に発見されず超高齢になってしまうと、外科的治療のリスクも増大し治療が困難になります。
そのためにもまずは日常診療における早期発見が何よりも重要です。
弁膜症を見つける最も大切な診察は”聴診”。
心雑音ひとつで弁膜症の診断が出来るのです。
皆さんの健康を維持するためにこれからも心して胸の音を聞き、弁膜症の早期発見に努めていきたいと思います。