2022年11月
横浜市青葉区における災害対策
院長の山嵜です。
本日は青葉区看護職連絡会・在宅医療連携拠点合同企画にお招きいただき、
「地域における防災研修 医療職・介護職が知っておくべき災害対策」
というテーマで講演をさせて頂きました。
地震は世界中どこでも起こっているわけではなく、地震が多発する地域とそうでない地域があります。上の図は、世界地図の上に、1977年1月から2012年12月までに発生したマグニチュード5以上の地震を赤い丸印で示したものです。日本の面積は世界の面積の1%未満であるにもかかわらず、世界の地震の約1割が日本の周辺で起こっています。日本は世界的に見ても地震による危険度が非常に高く、全国のどこでも地震によって強い揺れに見舞われる可能性があります。
上の地震ハザードカルテによりますと青葉区医師会館の存在するあざみ野一丁目付近では、30年以内に震度5弱の揺れが発生する可能性が98.4%、5強が72.8%、6弱が24%、そして6強が2.4%と推定されています。
元禄型大地震が発生した際の横浜市青葉区の被害想定では、死者数は少ないものの発災一日後の推定避難者数は7,834人と多くの避難者が発生することが予測されています。
青葉区には41か所の避難所がありますが、うち12ヶ所には震度6弱以上の揺れが発生した際に定点診療拠点が開設されます。
定点診療拠点では下記のような活動が行われます。
青葉区医師会会員の先生方は震度6弱以上の揺れが発生したら、担当の定点診療拠点に参集することになっています。
自院での診療が可能な先生は黄色の診療旗を掲げて診療を行っていただき、自院での診療が困難な先生は定点診療拠点に残って、トリアージや診療に従事致します。
災害時に多数の診療拠点を開設するためには多くの医師の協力が必要です。一つの区内に12もの診療拠点を開設し活動することになっているのは横浜市18区の中でも青葉区だけです。
ご協力いただける先生方には感謝しかありません。
まだまだお話したことはたくさんありましたが、書ききれないのでまたの機会にその場を設けたいと思います。
本日は看護職・介護職の方をはじめとしてケアマネージャーさん、薬剤師の先生などなど50名を超す多職種の皆さんにご参加いただきました。
これだけの医療従事者の方が災害に対して興味を持っていただけたことは大変うれしく思います。
災害時には自助・共助・公助どれも欠かすことが出来ません。多くの方が一丸となって青葉区の災害対策を構築していけましたら幸いです。
本日もお疲れ様でございました。