30回記念! たちばな台健康教室 パート2
パート1ではCOPDのお話を致しました。
全身の臓器に酸素を運搬する血液に障害が存在する時にも息切れが生じます。
その代表が「貧血」です。
貧血の中で最も頻度が高い疾患が「鉄欠乏性貧血」です。
赤血球中にはヘモグロビンという物質が存在します。
酸素はこのヘモグロビン中の鉄原子と結合し各臓器に運ばれるのです。
ヘモグロビンが減少してしまうと、十分な酸素を全身に運搬することが出来なくなります。
これが鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏性貧血を認めたら、女性はまず婦人科疾患がないかどうかを調べます。
そしてもう一つ重要な疾患は消化管出血です。
胃がんや大腸がんをはじめ消化器系の疾患のためにじわじわと出血が生じている際にも貧血が発症します。
貧血を認めたらまずは
「便潜血」の検査を受けましょう。
貧血の治療は原因疾患があれば、その治療を優先します。
そして鉄分の多いものをぜひ摂取して下さい。
動物性食品では
・豚レバー
・牛肉
・あさり
植物性食品では
・小松菜
・納豆
・ほうれん草
などがおススメです。
食事で十分な鉄分が補充出来ない方には診察の上鉄剤を処方いたします。
お気軽にご相談ください。
息切れがして体がだるいなー、と思う時には一度血液検査を行い貧血があるかどうかを確認しましょう。