30回記念! たちばな台健康教室 パート3
「あなたに潜む!息切れの4つの原因」
今回は3回目となります。
酸素を含んだ血液を全身に送り出す臓器、それが
「心臓」です。
心臓の障害が原因で息切れを生じるようになってしまった状態、それを
「心不全」と言います。
心不全とは
心臓が悪いために
息切れやむくみが起こり、
だんだん悪くなり
生命を縮める病気です
心不全は不整脈、心筋梗塞、弁膜症、心筋症、高血圧性心疾患など、あらゆる心臓疾患の終末像なのです。
現在心不全患者は増加の一途をたどっており、外来患者数は100万人を突破するなど
心不全パンデミックの時代と呼ばれています。
心不全はポンプ機能が低下する「収縮不全」と広がりやすさが低下する「拡張不全」に分類されます。
近年収縮力が保たれた拡張不全を主とする心不全をHFpEFと呼び、このHFpEFは心不全の約半数を占める事がわかってきました。
心筋梗塞などの重大な基礎疾患をもたない方でも、拡張能が低下することで心不全を発症します。
その基礎疾患には高血圧・糖尿病・肥満が多いことが知られています。
また男性に比べて高齢女性でその発症率が高いことが明らかになっています。
心不全の検査で最も力を発揮するのが「心エコー」検査です。
心エコー検査は心臓の収縮力、心肥大の有無、弁膜症の有無、拡張能などたくさんの情報を知ることが出来る非常に重要な検査です。
また、血液検査で心不全を鑑別するのに有用な項目が「BNP」です。
BNPは主に心室で産生され、心臓に圧負荷がかかると上昇します。
息切れがあり、BNPが100pg/mlを超えているようであれば、心不全を疑い心エコー検査など精密検査を行う方が良いでしょう。