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たちばな台日記 〜スタッフブログ〜

健康教室

健康教室「サプリメントについて」 part2

院長の山嵜です。

今回は前回に引き続きまして「サプリメントについて」の2回目です。

 

前回は

・健康食品の分類

・ビタミンのサプリメントについて

・プロテインについて

といった内容でお届けいたしました。

 

 

今回はその続きをお届けいたします。

 

まずはこれもたくさんのサプリメントがありますね。

魚の脂と言えば・・・、そうEPAです。

 

【EPA】

EPAには以下のような働きがあることが知られています。

❶ 血清脂質低下作用

❷ 抗血小板作用

❸ 動脈の伸展保持作用

 

日本人の高コレステロール血症患者を対象としたJELIS試験※では、高純度のEPA1.8g/日を摂取することにより、冠動脈イベントの発生率を19%低下することが証明されました。

特に、高中性脂肪、低HDLコレステロール患者では53%も冠動脈イベントの発症を抑えることが出来ました。

※JELIS試験:Lancet 2007;369:1090-1098

 

 

しかし、海外のEPAを用いた大規模試験では冠動脈イベントの発症率に有意差が認められなかった報告もあります。この差は何でしょうか?

 

 

それはEPAの摂取量の違いと考えられています。

 

このことからEPAはJELIS試験で証明されたように

「高純度のEPAを1.8g/日など高用量摂取する」

ことが重要と考えられています。

 

たくさんのEPAサプリメントが販売されています。

EPAサプリメントと謳っているもののごく少量しか含有していないサプリメントがたくさんあります。

購入される際には用量をしっかりとチェックして頂ければと思います。

 

 

 

最後に外来で最も質問の多かったこのサプリメント「グルコサミン」についてです。

 

【グルコサミン】

「グルコサミンとは軟骨に含まれる、ヒアルロン酸、コンドロイチンなどの主成分となるアミノ酸のことです。このグルコサミンですが、体内ではブドウ糖から合成されます。」

 

グルコサミンを含んだサプリメントのコマーシャルは、見られたことがない方の方が珍しいのではないでしょうか。

 

そこである有名メーカーのグルコサミンサプリメントのHPを拝見いたしました。

そこにはこんなデータが。

「グルコサミンを内服した群では変形性膝関節症の痛みが軽減されました!」

とグラフ付きで記載されていました。

 

しかし、元となっている論文(Jpn Pharmacol Ther. 43, 1017-1023,2015)をよく読んでみると、

「K-L分類 grade1(変形性膝関節症が疑われる程度)の軽症患者の疼痛の自覚は改善したが、それ以上の患者では疼痛軽減の効果が見られなかった」

という結果でした。

怖いですね。

論文の一部を抜粋してあたかも全ての患者に効果があったように見せている。そう思われてもおかしくないかもしれません。

 

グルコサミンを摂取することで膝関節の軟骨に成分が届いて軟骨を修復する。そういう考えからグルコサミンのサプリメントが出回っているかと思いますが、関節軟骨には血管が少なく経口摂取した成分が軟骨に十分届くとは思えません。

 

ある論文(Rheumatol. Int. 38 (8): 1413–1428)ではグルコサミンについてこのように結論していました。

「現在、変形性関節症に対するグルコサミンの使用を支持する良好なエビデンスはない」

 

 

私は決してグルコサミンのサプリメントを否定する立場ではありませんが、このようにまとめたいと思います。

「グルコサミンの効果は強いものではありません。

 漫然と服用することは控え、

 運動や減量など、他の方法も併用しましょう」

 

 

以上抜粋ではありますがサプリメントについての健康教室の内容を記させて頂きました。

 

私は自分の体に合っている気がすると言うのであれば、副作用や現在内服中の薬との相互作用がなければサプリメントを使用することは問題ないと考えています。

 

過剰な広告や、一部のデータを用いたコマーシャルなどに騙されることなく、賢いサプリメントライフをお過ごしください。

健康教室「サプリメント」について

10月31日に第35回たちばな台健康教室を開催致しました。

 

今回のテーマは

 

「知っておきたい! サプリメントのすべて」

 

今は空前のサプリメントブームです。

 

 

こんなにたくさんのサプリメント、私たちは何を選んだらいいのでしょうか?

 

アメリカではサプリメントは以下のように定義されています

「従来の食品・医薬品とは異なるカテゴリーの食品で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、

 ハーブ等の成分を含み、通常の食品と紛らわしくない形状(錠剤やカプセル等)のもの」

 

このサプリメントは食品、つまり健康食品の一部と考えることが出来ます。

 

【健康食品の分類】

健康食品は以下の二つに分類されます。

 

❶ 国が機能の表示を許可しているもの:保健機能食品

 ⑴ 特定保健用食品:トクホ

保健用途の表示許可を受ける為に有効性・安全性の科学的根拠を示し、個別製品毎に国の厳しい

   審査・評価を受けた食品

 ⑵ 機能性表示食品

事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び

機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたもの

 ⑶ 栄養機能食品

栄養機能食品とは、特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、栄養成分の機能を表示す

るもの。

❷ 機能の表示が許可されていないもの:いわゆる健康食品

 

 

保健機能食品は商品に記載がありますので、栄養食品を選ぶ際には国が機能の表示を許可している保健機能食品なのか、それとも無認可のいわゆる健康食品なのかをまず認識することが大切かも知れません。

 

 

【ビタミンのサプリメント】

圧倒的に店頭に並んでいる種類が多いのがビタミンのサプリメントです。

 

ビタミンA , B, C, D, E, Kなどたくさんの種類がありますが、この中でも特にマルチビタミンのサプリメントは皆さんも一度は手にしたことがあるのではないでしょうか。

 

しかし、今のところマルチビタミンのサプリメント摂取で疾患が予防できた、改善したという大規模データは存在しません。

 

現代の生活では通常の食事を摂取している限りビタミンが不足するという事はあまりないでしょう。

ただし、激しいスポーツをする方などではエネルギーを産生するためにビタミンB1が通常より必要かもしれません。また食事摂取量が少ない骨粗鬆症の方ではビタミンD、末梢の冷感が強い冷え性の方ではビタミンEのサプリメントが有効かもしれません。自分に不足しているビタミン、必要としているビタミンがあり、食事での摂取が不足している時には必要な分だけ補う、これがビタミンのサプリメントのポイントとなるでしょう。

 

 

【プロテイン】

巷ではプロテイン商品の売り上げがうなぎのぼりです。

若い女性から、高齢の方まで、老若男女プロテインを摂取しています。

その目的はダイエット、トレーニングによる筋力アップの補助、サルコペニア予防など様々です。

 

 

たんぱく質の推奨摂取量は

活動の少ない方「1g/kg/日」、活動量の多い方「1.5g/kg/日」とされています。

 

では体重50kgの方が必要なたんぱく質75gを卵で摂取すると何個分になるでしょうか?

 

 

 

実は卵12個分になります。 卵12個はなかなか食べられませんね。

ちなみに牛乳では2.2Lです。

 

このように必要なたんぱく質を食品から摂取しようとすると、脂肪分も多量に摂取することになります。

 

その点プロテインはたんぱく質に対して脂肪がかなり抑えられていますので、効率よくたんぱく質を摂取することが出来るわけです(例:たんぱく質26g、脂肪1.7g、炭水化物2.7g)。

 

プロテイン摂取のタイミングも大切です。以下のタイミングを参考に不足分を上手に摂取して下さい。

 

❶ 運動後30分以内

❷ 就寝前

❸ 補食として

 

次のブログでは皆様からご質問の多かった「EPA」や「グルコサミン」について述べていきます。

お楽しみに。

漢方で夏を乗り切る!

今年の夏も暑かったですね。

10月に入りようやく秋の気配を感じられるようになりました。

 

8月29日に「漢方で夏を乗り切る!」というテーマで健康教室を開催致しました。

 

 

 

 

夏バテの原因は日本の特徴的な気候 高温多湿 にあるのかもしれません。

 

ここで症例を1例

 

【症例】70歳 男性

【病歴】長い梅雨が明け、毎日畑での仕事をしていました。水分摂取には気を付けていたが、徐々に

疲労が抜けなくなり、食欲も低下。少し動くと胸がドキドキしたり、息が切れたりするように

なったため当科受診となった。

【処方】清暑益気湯

このような典型的な夏やせは気や水の不足と考えられます。

清暑益気湯は黄耆・人参・陳皮・黄柏・麦門冬・蒼朮・当帰・五味子・甘草が含まれます。

黄耆と人参を含む漢方薬を参耆剤と呼び、体力・気力を補う効果を持ちます。

また、人参、麦門冬、五味子は乾いた身体を潤してくれる働きを持ちます。

低下した消化機能に対しては、人参・黄柏・蒼朮・陳皮が調子を整えてくれます。

以上の生薬の効果から

気を補い、身体を潤して、食欲を改善させてくれる

それが清暑益気湯の効果です。

 

夏バテには様々な原因があります。

最近は空調の効いた室内で多くの時間を過ごし、体調を崩される方もたくさんいらっしゃいます。

このように暑さと冷えの間で自律神経のバランスが崩れてしまった方には

柴胡桂枝乾姜湯などが有効かもしれません。

柴胡桂枝乾姜湯は力がなく、貧血気味で、口が渇き、動悸(どうき)や息切れがあり、神経過敏な人

の、更年期障害やいわゆる血(ち)の道症、神経症、不眠症などに用いられる漢方薬です。

暑さと冷えにより過敏になった神経をいやし、体の熱や炎症を取って、心身の働きを整えてくれるわけ

です。

 

 

 

南先生からは秋の薬膳についてお話をして頂きました。

秋は「肺」の動きが活発になる季節です。

肺は東洋医学では呼吸や気、水分代謝の調節を行う臓器とされています。

この肺の動きが活発になりますと皮膚や髪の乾燥や、喘息の増悪を来すことになります。

 

そこで秋の養生のポイントは「暑さを取り除きながら、肺を潤す」です。

というわけで、水を補うズッキーニを使ったレシピを紹介して頂きました。

 

ズッキーニと豚肉の甘辛炒め

 

今回ご紹介した漢方薬はあくまでも一例です。

漢方や薬膳をうまく利用して、年々過ごしにくくなってくるなつを上手く乗り切りたいですね。

 

 

 

 

「めまい」の原因を考える

院長の山嵜です。

今日は夕方に激しい雷雨が横浜市を襲いました。

みなさん大丈夫でしたか?

 

さて少し前になりますが、7月25日に第32回たちばな台健康教室を開催致しました。

 

今回のテーマは

 

「めまい」について考える ~あなたのめまいはどこから?~

 

です。

 

 

 

梅雨時から夏にかけてめまいを主訴に外来を訪れる方が本当にたくさんいらっしゃいました。

そこで今回は皆様の要望にお応えしめまいについての健康教室を開催致しましたところ、なんと

 

107名の皆様にお越しいただきました!

 

暑い中本当にありがとうございました。

 

 

1.めまいの分類:めまいは症状により大きく3つに分類されます。

❶ 回転性

❷ 浮動性

❸ 失神性

 

そしてめまいの原因は耳・脳・循環(血圧・心臓)など全身にわたりますが、原因の約8割は耳が原因と言われています。

 

耳は外耳・中耳・内耳にわかれ、このうち体のバランスをつかさどっているのが内耳です。

 

 

 

この内耳に様々な異常をきたすことでめまいが生じるのです。

 

 

ここでは代表的な疾患をご紹介いたします。

 

【良性発作性頭位めまい症:BPPV】

BPPVはめまいの20~40%を占める疾患で、耳石が三半規管に迷入することで生じます。

 

症状はある方向を向くことで回転性めまいが出現し、多くは1分以内に徐々に治まります。

 

治療はエプリー法などの耳石排出法で、三半規管から耳石を取り除くことで症状は改善します。

 

 

エプリー法の実際

 

【メニエール病】

内耳を満たす内リンパが過剰となる事で、数十分から数時間の回転性めまいを繰り返します。

また耳鳴り・難聴・耳閉感を伴い、難聴や平衡感覚障害が残ることがあります。

 

治療には浸透圧利尿薬などの薬物療法や、手術療法、また最近では中耳加圧療法などがあります。

 

メニエール病の発症にはストレスも大きく関与する事が報告されており、規則正しい生活や、定期的な運動なども大切です。

 

 

【前庭神経炎】

前庭神経炎は平衡感覚に関係する前庭神経の炎症により発症。

数日間持続するめまいを認め、耳鳴りや難聴は認めないのが特徴です。

 

前庭神経炎の原因としてはウイルス感染が考えられておりますが、実際はまだよくわかっていません。ただし、今のところ単純ヘルペスウイルスtype 1(HSV-1)感染が原因として有力視されています。

 

治療には抗めまい薬や鎮吐薬、抗不安薬、ステロイドなどが用いられますが、めまいが残存する事も多く、平衡機能訓練も重要になります。

 

 

 

この他にも様々なめまいの原因がありますが、日本めまい平衡医学会が定めた16のめまいの疾患にあてはまらないめまいはこれまでまとめて「めまい症」と呼ばれてきました。

 

めまい症はめまい患者の約4分の1を占めると言われておりますが、最近ではこのめまい症の多くは

 

「持続性知覚性姿勢誘発めまい:PPPD」

 

であることがわかってきました。

 

検査では異常を認めず、ふわふわとした浮動感や不安定性があり、さらにめまいに不安を抱いていることが特徴です。

 

このPPPDには選択的セロトニン再取り込み阻害薬が有効であることも報告されており、これまであきらめられていためまいに対する治療法として期待が持たれています。

 

 

めまいは日常生活に不安をもたらし、Quality of Life(生活の質)を著しく低下させる症状です。

 

なかなか治まらないめまいでお悩みの方は是非お気軽にご相談ください。

脳梗塞の原因は心臓に! ~心房細動のすべて~

6月27日(木)「脳梗塞の原因は心臓に! ~心房細動のすべて~」のテーマで健康教室を開催しました。

 

 

 

 

さらに、今回は同様のテーマで午後には若草台地区センターでも講演の機会を頂きました。

 

 

 

 

脳梗塞は要介護者の原因の第2位であり、要介護5の原因としては第1位の疾患です。

脳梗塞は以下の3つに分類されます。

➊ ラクナ梗塞

❷ アテローム血栓性脳梗塞

❸ 心原性脳塞栓症

 

このうち心原性脳塞栓症は死亡率約12%と重症度が非常に高く、約半数で重度な後遺症を残すと言われています。

この心原性脳塞栓症の主な原因となるのが「心房細動」です。

 

心房細動は心房が1分間に約400回で痙攣を起こすため、心房内に血の塊「血栓」を形成します。

 

巨大心内血栓

 

この血栓が血流にのって脳の血管に詰まってしまうと脳梗塞を発症するのです。

 

 

 

心原性脳塞栓症の最大の予防は「抗凝固療法」、つまり血液さらさらのお薬です。

 

抗凝固療法には50年の歴史を持つワルファリン、そして近年発売された直接経口抗凝固薬:DOACがあります。

 

 

DOACは現在日本で4種類が発売されておりますが、いずれも有効性はワルファリンに劣ることなく、また安全性はワルファリンよりも高いことが示されています。

これらの抗凝固薬を内服することで脳梗塞のリスクを低下させることが出来ます。

 

 

それぞれの抗凝固薬には特徴があり、一人一人の患者様の特徴に合わせて薬を選択することが重要です。

 

 

一生抗凝固療法を続けたくない方には、心房細動の根治療法として当院でも積極的に行っております

「カテーテルアブレーション」治療も選択肢としてあります(アブレーション治療の適応にならない心房細動もございます)。

 

 

抗凝固療法、カテーテルアブレーション治療ともにいつでも御相談を承りますので、お気軽に外来にお越し頂けましたら幸いです。

健康教室のお知らせ ~2部制での開催になります!~

管理栄養士の南です。

 

昨日は第32回健康教室を開催いたしました。予想を上回りなんと107名の方にご参加いただき

嬉しい悲鳴ではありましたが、椅子の準備に院内を走り回り、資料の追加印刷等皆様には

ご迷惑をおかけしてしまう面もございました。

 

開催後院内で今後の開催について検討をいたしました。

安全面、会場の広さやスタッフの人数等考慮し次回は午前の部、午後の部 2部制で開催する運びと

なりました。昨日ご参加いただいた皆様へ次回の案内ポスターを配布させていただいておりますが

時間の訂正がございます。

 

2019年8月29日(木) 漢方で夏を乗りきる!

◎午前の部 10:00~

◎午後の部 13:00~

 

となっておりますのでよろしくお願いいたします。

また、午後の部にゆとりが予測されますのでぜひ「午後の部」にご参加下さい!

 

 

 

 

 

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