健康教室
1月の健康教室を開催いたしました!
管理栄養士の南です。
本日は2019年最初の「コレステロール」をテーマに健康教室を行いました。
小雨の降る中とても寒い日ではありましたが過去最大74名の方にご参加いただき
ありがとうございました。
予想を超える方にお越しいただき、受付の混雑や配布資料の急きょ追加など嬉しい
悲鳴でしたがご不便をおかけしてしまった方には申し訳なく思います。
今月から講師の山嵜院長を含めスタッフ3名での運営になっておりますが
スムーズに運営できるよう検討してまいります。
本日の内容につきましては、追ってご報告させていただきます。
今日の写真を少々ご紹介!
取り急ぎ開催のご報告をさせていただきました。
次回は、2月28日(木)午前10:00~ たちばな台クリニック4階にて
糖尿病は完治できる? ~食事/運動の可能性と最新の薬物治療~
お誘いあわせの上、お気軽にお越し下さい。
健康教室レポート「ロコモを予防しよう ロコモティブシンドロームとは?」
平成30年10月の健康教室のテーマは、
「ロコも予防をはじめましょう ロコモティブシンドロームとは?」
です。
運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を
「ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ、和名:運動器症候群)」といいます。
進行すると介護が必要になるリスクが高くなりますので、日常生活に密着した病気と言えるでしょう。
ロコモは筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態をいいます。進行すると日常生活にも支障が生じてきます。
人は骨や関節、脊髄、筋肉、神経などによって身体を支えたり、動いたりしています。
こうした器官を総称して運動器といいます。誰しも高齢になれば運動器の機能が低下していくものですが、現代のような高齢社会では、それが要介護などのリスクにつながる大きな要因となってしまいます。そこで、一人ひとりが日頃から自身の運動器の状態を認識し、チェックや早めの対策を行うことで長く健康な身体を維持できるよう発信されたキーワードがロコモなのです。
内臓面から健康を考えるメタボ(メタボリックシンドローム)という言葉はみなさんご存知ですね。ロコモはその運動器バージョン、そう考えればわかりやすいかも知れません。
こんな状態は要注意!チェックしよう 7つのロコモチェック
① □ 片脚立ちで靴下がはけない
② □ 家の中でつまずいたり、すべったりする
③ □ 階段を上がるのに手すりが必要である
④ □ 家のやや重い仕事が困難である
⑤ □ 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
⑥ □ 15分くらい続けて歩くことができない
⑦ □ 横断歩道を青信号で渡りきれない
ロコモは、既に国民病とも言える疾患です。ロコモを引き起こす運動器障害には、2つに分類されます。
1つ目は運動器自体の疾患です。
高齢化の進展と共に運動器の障害も増加しています。運動器障害は痛みを引き起こす要因にもなり、関節痛を主訴とする症例では、主に変形性膝関節症があり、これは関節と関節の間の軟骨がすり減り痛みを伴う疾患です。また、骨が弱くなり骨折しやすくなる骨粗しょう症も代表的な疾患です。最近の調査によれば、変形性膝関節症の患者数は2400万人。骨粗しょう症を含めると4700万人とも言われ、運動器疾患の予防は今後ますます重要になってきます。
2つ目は、加齢による機能不全です。筋力低下などが上げられますが、ロコモ中でもすごく筋力低下している状態をサルコペニア(サルコ=筋力、ペニア=低下)と言います。これは、加齢により筋肉量が低下し、筋力低下や身体機能の低下が起こる事です。
サルコペニアを予防するポイントは、「栄養」と「運動」です。
まず、「栄養」では、低栄養に気を付けなければなりません。低栄養とは、体を維持する栄養が足りない状態です。
元気がない・著しくやせている(るい痩)・意図しない体重減少がある場合は、要注意です。低栄養にならないようにするためには、やはりしっかり食べることです。足りない栄養を補うために栄養補助食品を取り入れる事もあります。ご要望があれば、当院の管理栄養士がご相談をお受けしますのでお気軽にお声かけ下さい。
2つ目の「運動」ですが、ロコモサポートドクターの山嵜先生からは、生活のちょっとした合間に出来るスクワットと片脚立ちをご提案させて頂きました。
そして今回は、スペシャルゲストとして鴨志田地域ケアプラザと青葉区役所より3名お招きして、『ハマトレ』をご指導い頂きました。
『ハマトレ』とはロコモを予防するため、横浜市が高齢者の「歩き」に着目して開発したトレーニングです。 高齢者の姿勢や歩き方の特徴から、猫背・姿勢改善、傾きの改善、股関節の伸展、足関節の動き、バランス力の向上の「歩く」に関わる5つの要素を取り入れた20種類の運動からできています。 ストレッチやウォーキングなどとあわせて行うと効果的です。ハマトレの動画をご覧になりたい方は、横浜市のホームページを検索して下さい。また、お住まいの区役所、地域包括支援センターでDVDの貸し出しもしているようです。
いつまでも元気で笑顔でいられるように「ロコモチェック」と「ロコモ予防」をぜひ続けましょう。
健康教室レポート『災害時、いざという時どうしますか?』~知って欲しい日常の備えと災害時の行動~
講師の山嵜院長は、災害時地域医療対策委員会の理事として青葉区で災害が起きた際にどのように対応したよいか毎月対策をたてています。
今年は、平成30年7月豪雨、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震など、いつ身の回りに災害が起こるか、起きたらどうするか改めて考えさせられます。
平成30年7月豪雨で被害のあった岡山県倉敷市真備町では防災のためのインフラ整備が今まさに行われる矢先の災害でした。防災整備にはお金や時間がかかるため、まず自分自身で出来ること考える必要があります。青葉区では、災害の被害予測を地図にしたハザードマップが作成されています。これを用いて自分の住居や勤務先の被害予測を事前に知っておく事が重要です。
私たちの暮らしている横浜市は今後、南海トラフ地震や首都直下型地震に備える必要があります。青葉区の被害想定は死者や負傷者の数は少ないと予測されていますが、停電、断水、インフラが機能しなくなるなど、家で生活する事が困難になり相当の数の被災者が発生し避難を余儀なくされる可能性が高くなると予測されます。
それでは大地震が発生したらどうするか?
在宅中に緊急地震速報が鳴ったら・・・
- 揺れに備えて頭を守り、大きな家具から離れる。丈夫なテーブルの下などに隠れる。慌てて外に出ると危険です。
- 火を消して、戸を開ける。停電が復旧した時に暖房器具などの家電の電源が入り火災を起こしやすくなるのでブレーカーを落とすと良いでしょう。
どんなときに避難が必要か?
生活が不便に感じたら避難所に向かうと良いでしょう。しかし、自分の避難所を知らないと困るので事前にハザードマップ等で調べましょう。
避難所にはいろいろな備蓄品が備えてあり、その他に地域定点診療拠点が設置され医療関係者が治療やトリアージを行います。
トリアージとは?
大事故や災害などで多数の患者発生したときに緊急度に従って治療の優先順位を付けることです。限られた人的、物的医療資源を最大限有効に活用し、なるべく多くの患者の生命を助けます。
地域定点診療拠点で行われる事
- 医師等が負傷者のトリアージを行う。
- 医師等が軽症者の診療を行う。
- 重症者・中等症者を拠点の運営委員等(各自治体の皆さんの力が必要)が病院へ搬送する。
- 医療チームが他の防災拠点に巡回診療を行う。
避難所に何を持って行きますか? 最低限の持ち物
- 現金:1,000円札、100円、10円(お釣りが不足するため小銭が便利)
- 水:500mlペットボトル数本
- 非常食:缶詰、ビスケット、飴など
- ティッシュ、ウエットティッシュ、タオル
- 懐中電灯、ラジオ
- カイロ、防寒具
- 携帯電話の充電器、予備バッテリー
- 身分証(運転免許証・保険証・パスポート等)
- 眼鏡
- 薬(1週間ぐらい予備があると良い)
薬がなくなったら…
従来薬局では、処方箋無しでは医薬品の販売は禁止されています。しかし、災害時に限り医師の診療や処方箋の交付が困難な場合には、後日医師から処方箋を書いてもらうことを条件に慢性疾患治療薬に限り処方箋無しで調剤することができます。
しかし、かかりつけ医が停電など被災している場合や別の診療所に受診した場合、薬の内容がわかりません。薬を証明するにはお薬手帳を携帯することが大事です。
災害は突然おそってきます。今から十分な準備を行ってください。
第5回たちばな台心肺蘇生セミナー
第5回たちばな台心肺蘇生セミナー
夏休み特別企画 親子で参加できる。たちばな台心肺蘇生セミナー
こんにちは総師長の箱田です。
まだまだ暑い日が続きますが、もう秋の気配を感じるようになりました。
8月のたちばな台健康教室は、夏休み特別企画!子供も参加できる心肺蘇生セミナーを開催いたしました。 (対象は小学校4年生以上)
近年は小・中学生にも心肺蘇生を学んでもらう活動も増えてきております。TLS(tachibanadai life support team)としても子供達の夏休みの自由研究として是非心肺蘇生について関心を持って頂きたいと思い、親子で参加できる健康教室を提案させて頂きました。
7月の健康教室と外来にてご紹介と応募を募集いたしましたが、地域の皆さんの関心が高く予想を上回る速さで定員となってしまいました。
研修会の当日は一般成人、小中学生を含め計21人の方にお集まり頂きました。
たちばな台クリニック院長 山嵜先生が指導にあたり、基本的なBLS対応より周囲安全確認から意識、呼吸確認、胸骨圧迫法とAED(自動体外除細動器)の使用方法について学んで頂きました。
(AEDの使用方法は年齢や理解度などを十分に考慮して個別対応を行っています。)
子供達の様子は、さすが自分の意思を持って参加してきた子供達とあって、我々大人が思う以上に心肺蘇生に深い関心を持っている事を知る事ができ、真剣に取り組む様子から自然と私達も高いレベルまで指導をする事ができました。
改めて子供達の無垢なエネルギーに感動を覚えた次第です。
一般の皆さんから見れば孫の年齢となる方も多く、若いエネルギーに関心と(可愛らしさ)を感じながら協力し合って講習を受けている様子が印象的でした。
皆さん最後まで集中力を持って心肺蘇生を行って頂きましたが、子供達のペースに巻き込まれていつも以上に体を動かした方が多く心地よい汗をかいた様子でした。
本来の心肺蘇生とは大変な体力を必要とする援助です。 今回のセミナーでは蘇生技術の他、人を助ける為にはより多くの協力者が必要である事を学んで頂き、この様な蘇生の場面に遭遇した時は率先して協力者になって頂く事が重要という事を認識して頂きました。
最後に、たちばな台心肺蘇生セミナーオリジナル終了証と私が徹夜で作成した夏休み自由研究の提出に役立つ体験学習ポスターをお渡しいたしました。(喜んで頂けたかな?)
次回は「災害時、いざというとき」がテーマとなります。 近年は各地で大規模な災害が発生している事もあり日常的にどの様な事に注意をしていくべきか考える機会となります。 皆様のお越しをお待ちしております。
健康教室レポート『夏を乗り切る3つの方法』2 食事編
管理栄養士の南です。
前回に引き続き健康教室のレポートです!
夏を乗り切る3つの方法の「その2」としてお話しさせていただきました。
夏と言ったら「うなぎ!」ということで…
まず土用の丑からです。
土用の丑とは
「土用の期間の丑の日」のことです。
土用…立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間
丑の日…十二支が日にちにもあり12日に1度丑(うし)の日があります。
ちなみに今年の夏の土用の丑は7月20日と8月1日でした。うなぎを食べることは江戸時代から広まりましたが、科学的根拠については??? もしご存知であれば教えて下さい!
うなぎの話の次はいよいよ、本題です。
以前、「春の薬膳」がありましたが、今回はその続編「夏の薬膳」です。
テーマ:夏に食べたい夏バテ予防の薬膳料理
夏の養生のポイントは熱を取り除き、気と水を補う食品を取り入れます。
簡単にご紹介します!
◎熱を取り除く食品
ゴーヤ、きゅうり、トマト、すいか、バナナなど
◎気を補う
米、小麦、山芋、鶏肉、豚肉、枝豆、とうもろこし、うなぎなど
◎水を補う
豆腐、きゅうり、れんこん、桃、はちみつ、牛乳など
◎水の偏りを直す
とうもろこし、なす、小豆、昆布、たまねぎ、とうがん、わさびなど
毎回恒例のレシピ配布は、山芋のシャキシャキ梅サラダ
レシピは院内にて配布しております!
また、神奈川県の取り組みとして未病についても少しお話いたしました。こちらはまた次回にご紹介させていただきます。
健康教室レポート『夏を乗り切る3つの方法』
第21回 たちばな台健康教室レポート
暑い日が続きますが体調の変化はございませんか?
今回の健康教室は夏に起こりやすい問題をテーマに開催させて頂きましたのでご紹介させて頂きます。
テーマ:夏を乗り切る3つの方法
~命にもかかわる熱中症とその予防、夏バテを予防する食事と生活習慣について~
講師 たちばな台クリニック 院長 山嵜 継敬 先生
1 水分摂取の注意点、脱水症状と経口補水液について
暑い時期は発汗(玉のような汗)が続く事で脱水症状を伴います。 脱水に対して適切な対応が遅れてしまうと熱中症に陥ってしまい命をも脅かす事となるのは皆さんもご承知かと思います。 ではどのような事に注意をすれば良いか考えていきましょう。
夏期の脱水症状の問題とは・・・
体から汗によって水分(電解質)が奪われると体内のナトリウム濃度が高い(濃い)状態に陥ります。 この状態で単純な水分を摂取すると体液全体が薄まった状態
(低ナトリウム状態)となります。 すると体はナトリウム濃度を均等に保とうと働きはじめ尿として水分を排泄する働きとなります。
その結果、水分を沢山摂取しても摂取した分、またはそれ以上に体から水分が出て行ってしまうため脱水が改善されない悪循環状態に陥ってしまいます。
経口補水液(電解質液)の特徴とは・・・
それに対して経口補水液(電解質液)は体のナトリウム濃度を安定化させて必要な水分量を調節する働きがあります。 体内のナトリウムが安定される事で一定の水分を体に蓄え電解質を整え症状を安定化に導きます。
夏バテ症状により食欲や水分摂取の低下、お腹の不調などから下痢症状を起こしている場合や、運動、屋外作業などで大量の発汗を伴う時は経口補水液を摂取する事で脱水症状を安定化させ熱中症などの予防に効果的と考えます。
*注意点として、 連日の報道にあるように熱中症対策や、暑い時期だからという事で経口補水液を日常的に取りすぎてしまうと、過度なナトリウム摂取となり既往疾患に影響してしまう可能性があるため注意が必要です。
また経口補水液を摂取した事で安心は出来ません。 熱中症状による体温上昇や倦怠感吐き気、頭痛などの症状を認める場合は速やかに医療機関に相談する事が必要です。
日常的な水分摂取について
一日三食の食事を摂取されている方の日常的な水分補給については水または、カフェインの入っていない飲料水(麦茶)などが適しています。
夏期の定期的な水分摂取の目安としては1時間毎にコップ一杯(200CC程度)の水分を摂取する事が望ましいと言われています。
2 夏バテ秘密のレシピについて
※後日担当の管理栄養士よりご報告させていただきます。
3 夏バテに有効な薬について
夏バテの原因となる症状は食欲不振 胃もたれ、発汗、下痢、不眠、全身倦怠感など
自律神経に関係した症状が特徴です。
この様な症状に対して西洋医学的に対応すると、各症状別の治療や処方となり複数のお薬を服用する事になってしまいます。
対して東洋医学の漢方は総合的な回復作用が認められ長期的に服用する事で体全体のバランスを整える効果に期待ができます。
夏バテの様な問題については下記にご紹介する漢方薬などは症状改善への選択として当クリニックでも患者様の症状に合わせてご紹介しています。
(*漢方薬もお薬と身体の相性があるため十分な問診を行って処方します。)
(薬品名)・・・・・・・・・・・・・・(症状)
清暑益気湯 セイショエッキトウ・・ 暑気あたり、暑さによる食欲不振、夏やせ
補中益気湯 ホチュウエキトウ ・・ 夏の冷えによる夏バテ 胃腸機能低下
六君子湯 リックンシトウ ・・・ 胃腸の弱いもので、食欲低下
柴胡桂枝乾姜湯 サイコケイシトウ・ 自律神経のバランス低下による発汗、動悸
以上、夏バテ対策としてご紹介させていただきましたが、暑い時期の体調不良、倦怠感、食欲低下、不眠、冷え症などの症状が長く続くことや治りにくいと感じた際は夏バテ症状と考えましょう。 夏バテ症状自体が緊急を要す事はありませんが、夏バテ症状のまま日常生活で疲労を重ねることや行楽行事などを行うと思わぬ時に熱中症など大きな症状に移行してしまうのが暑い時期の怖いところです。
連日に渡り高温注意報、警報が発生しており、日常生活上での室温・湿度管理と外出方法についても十分な注意をお願いします。 また自分は「夏バテかな」と感じた時は我慢せず医療機関へのご相談をして頂き体調を整えて頂きたいと思います。
総師長:箱田