横浜市青葉区 循環器内科 小児科 皮膚科 禁煙外来 睡眠時無呼吸症候群 地域医療を支えるクリニックです

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たちばな台日記 〜スタッフブログ〜

2018年08月

TLS:たちばな台 ICLSコース開催

暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか? 総師長の箱田です。

先日、クリニックではICLSコースを開催いたしました。

ICLSとは医療関係者のための蘇生トレーニングコースです。 緊急性の高い病態のうち、特に突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生を学ぶコースです。

一般的に普及しているBLSが一次救命に対してICLSは二次救命処置になります。

 

BLSとICLSの違い・・・

ICLS(Immediate Cardiac Life Support)の頭文字からの略語です。Immediate

(すぐに、間髪を置かない)突然起きた心停止に対して直ちに蘇生を開始できるための

知識と技術を学ぶコースとなります。

BLS(胸骨圧迫、気道管理)を基本に除細動、投薬管理と原因検索が加わることで医療従事者による救命をより具体化させています。

BLSはAEDを使用する事で除細動の必要性をAEDが判断するのに対し、ICLSは自分で心電図を解析する能力を身に付け直接的に除細動を行ないます。 またアルゴリズムに沿った投薬治療と心停止が起こった原因について検索を行う方法を学びます。

ICLS資格は日本救急医学会認定とされ受講できるのは医師の他、看護師や放射線、臨床検査技師、理学療法士などパラメディカルが対象となります。

 

講習では全ての受講者が医師の立場で気管挿管や除細動、投薬指示を考える事で救命治療に必要な事を共通認識します。

救命の現場では「数秒の時間差で助かる命」が存在するのは確かな事と言え、チーム医療の対応について共通の考えを備えた行動が「差」を短縮させる手掛かりなります。

医療現場において救急対応のシステムとしてより多くの医療従事者が身に着けておくべき事と言えます

 

 

TLS (tachibanadai life support team)発足

クリニックでは現在までに定期的な心肺蘇生講習会を行ってきましたがICLSの開催を期にTLSチームとして編成致しました。今後のBLS・ICLSの継続的開催や、たちばな台クリニック健康教室(肺蘇生セミナー)などで活動を行う事で一般の方々へのBLSの普及と医療専門者に向けてICLSの開催行って行きたいと思いますので宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

8月4日、栄養の日

管理栄養士の南です。

今日から8月ですね。子ども達は夏休みでおばあちゃんの家にお泊まりに行っているのである意味夏休みの私です。

 

さて、日本栄養士会では2017年より8月4日栄養の日エイヨー)、8月1日~8月7日の期間栄養週間と制定しております。

 

 

平成30年7月2日~8月31日までの期間栄養ワンダー2018というイベントが各地で行われています。

 

台風の中先週7月28日、29日にパシフィコ横浜で全国栄養士大会が開催されました。残念ながら私は家庭の都合で参加できませんでした…来年は行けるとよいのですが。。。

 

 

https://www.nutas.jp/84/

↑↑↑

日本栄養士会のホームページでも栄養情報を見ることができます。いま知っておきたい栄養問題とは?!というテーマでわかりやすくなっておりますのでご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

健康教室レポート『今さら聞けない薬の基本×知っておきたい!糖尿病の最新の薬』

 

第20回たちばな台健康教室

 

毎回多くの方々にお越し頂き、それを励みに行ってきた健康教室ですが、今回で第20回目を迎えることが出来ました。節目の記念講演としてクオール薬局たちばな台店とコラボレーション企画となりました。

 

クオール薬局たちばな台店  保里 環先生より

「今さら聞けない薬の基本」

 

近隣薬局ということで日頃お世話になっている保里先生ですが、笑顔が素敵でとても優しい雰囲気の先生です。内容は下記の7つについて教えて頂きました。

 

①お薬の飲み方?

②お薬に期限はあるの?

③お薬手帳?

④ジェネリック薬品?

⑤かかりつけ薬剤師?

⑥週刊誌の薬についての噂はほんと?

⑦サプリメントと薬の関係は?

 

お薬の期限について

一般的に6ヶ月から3年で一定範囲の温度で保管し未開封の場合に限るそうです。パッケージに標記しているコード番号をメーカーに問い合せると製造日が分かるそうです。

 

お薬手帳について

服薬履歴、薬の重複を防ぐ、飲み合わせの確認、災害時や旅先で怪我をしても服用している薬がわかるなどのメリットがお薬手帳にあります。また、クオールカードやクオール薬局アプリなど便利な機能もあるようで、クオールカードは、全国のクオール薬局で患者情報を共有できるもので新規手続きを省いたり服薬履歴もわかります。一方クオール薬局アプリは、スマートフォンにインストールしてお薬手帳と同じ機能を要したり、処方箋をアプリに読み込ませ来局前の受付が可能で待ち時間の短縮になるそうです。

 

かかりつけ薬剤師について

処方薬の一元化や残薬の管理など患者様一人一人に合わせた薬の管理と健康相談を行ってくれるのがかかりつけ薬剤師です。サプリメントの選択・飲み合わせや一般のかぜ薬を一緒に選んだり身近に相談に乗ってくれます。減薬による医療費削減にも協力してくれるようですよ。

 

ジェネリック薬品について

新薬の独占的販売期間が終了した後に同じ成分で作られ発売される医薬品です。なんと言っても価格が安いのがメリットで、今では味の改良、小型化、OD化など日々進歩しています。

 

週刊誌に掲載された薬の噂について

噂その1) 生活習慣病薬は飲んだら一生辞められなくなる?

答え)体質改善して血圧や血糖値、コレステロールが下げれば辞められる。

噂その2) 病気は健康食品で治せる?

答え)薬は治療が目的、健康食品は健康維持が目的なので薬でしっかり治療しましょう。

 

サプリメントと薬の関係について

薬とサプリメントは、飲み合わせが悪い場合があり薬の効果が減弱してしまう事があります。飲む間隔を空けたり、サプリメントの選び方など薬剤師がアドバイスします。

 

 

お薬は良い所もあれば悪いところもあるのが事実です。病気の害があるときは薬によって治療するのが原則ですので、不安や疑問があるときは最寄りの薬局へご相談下さい。

 

 

 

山嵜 継敬院長より

「知っておきたい糖尿病最新の薬」

 

山嵜院長にバトンタッチして、糖尿病のお薬の話です。

糖尿病とは、インスリンの作用不足によって慢性の高血糖状態になることです。原因は、インスリンの出が悪いインスリン分泌低下とインスリンの効果が低いインスリン抵抗性に分けられます。

インスリン分泌低下には、インスリン分泌促進系のするスルホニル尿素薬などあります。注意点は、低血糖を起こしやすく体重の増加がみられます。

このデメリットから糖尿病治療の重要なポイントはなるべく低血糖と体重増加を期さない治療に努めることです。

 

そこでインスリン抵抗性の改善薬を用いる事も出来ます。それはヒグアナイド薬(メトホルミン)です。この薬剤には3つの作用があり、①小腸におけるグルコースの吸収抑制、②肝蔵での糖新生の抑制、③インスリン抵抗性の改善などの作用で血糖を下げます。

注意点は、稀に乳酸アシドーシスを起こします。血中乳酸値上昇して呼吸苦やショック状態となりとても危険です。よって腎機能・肝機能障害の患者や高齢者、アスリートなど多くの使用上の注意事項があります。

 

以上の薬はデメリットも多く非常に注意が必要な薬剤です。やはり安心で安全な薬剤を使いたいものです。そこで山嵜院長から2つの新しい糖尿病薬の紹介です。それは、DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬です。

 

DPP-4阻害薬の特徴

・低血糖を生じにくい→食後に血糖が上昇した時に効果があらわれる

・体重増加が来しにくい

 

SGLT2阻害薬の特徴

・低血糖を生じにくい→インスリンとは独立した作用のため

・体重低下が期待される

・心血管の保護効果

 

また、1錠でも少なく、飲みやすくするためにいくつかの薬を合わせた合剤なども登場しています。

 

しかし、薬に頼って生活習慣が乱れては病気は改善しませんので、薬のサポートと合わせて生活習慣の改善が重要です。

研修報告 脂質異常症

ご無沙汰しております、管理栄養士の南です。

暑い日が続きますね。私の故郷(正確には故郷の隣町)埼玉県熊谷市では41.1℃と国内最高気温が更新されたそうです。

 

テレビでも熱中症についてのニュースや対策について連日報道されていますが、山嵜院長はこの暑さを予測していたのかどうなのか、今月の健康教室のテーマは「夏を乗り越える3つの方法」です。

 

今週7月26日(木)の 午前10:00~ 当院4階にて開催いたします。

現在26日の天気予報は 晴れ時々曇り と暑いことが予測されますが、体調をみながら是非ご参加いただけましたら幸いです。

気象庁ホームページより

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが先日神奈川県栄養士会の研修会に参加してきました。

(この日もとても暑かった…)

 

先日脂質異常症診療ガイド2018年版が発表になりました。クリニックでの栄養指導でも脂質異常症に関しての内容が一番多く、毎月30件程指導させていただいております。

 

脂質異常症において代表的なのはコレステロール中性脂肪ですが、中でも中性脂肪についての講義が印象的でした。

 

日頃から果物の摂りすぎについてお話させていただくことがありますが、昔と比較し糖度が高くなっていることも要因のひとつであると聞き、確かに子どもの頃に食べていたすっぱいみかんなどほとんど口にすることがなくなったなぁ(年齢がばれますね…)と改めて考え、日々のお話にも活かしていこうと思いました。

 

また、ファーストフードは週2回の摂取から2型糖尿病発症および冠動脈疾患死亡リスクが高まるとのことです。もちろん、ほかの食事とのバランスについても重要となりますので、食について不安なことがございましたらお気軽にお声掛け下さい。

成人用肺炎球菌ワクチン予防接種スタート

早すぎる梅雨明けで夏本番を迎えましたね。今朝、今年初めてセミの鳴き声を聞きました。

連日うだるような暑さですが体調には十分に気をつけて下さい。

 

平成30年7月1日より横浜市では、平成30年度成人用肺炎球菌ワクチン予防接種の受付が開始になりました。

接種対象者は、平成30年度中に65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳を迎える方で、

今までに成人用肺炎球菌ワクチンを接種したことがないことが条件です。費用は、3,000円です

接種対象者には、横浜市より自宅に案内と予防接種予診票が届きますので確認お願いします。

 

5月の健康教室「健診のススメ」で日本人の死因第1位、2位、4位のがんや心疾患、脳血管疾患の対策は、

健康診断を利用しましょうとご紹介しましたが、第3位に触れていませんでしたね。

そうです、日本人の死因第3位が肺炎なのです。肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を

予防し、重症化を防ぎます。

 

年が明けると駆け込み需要が増えますのでお早めの接種をお勧めします。

接種対象者でない方は、自費となりますが任意での予防接種も受付しています。

 

医事課 受付より

 

健康教室レポート 「健診」のススメ ~これは知らないと損をします~

第19回 たちばな台健康教室レポート

 

「わたしは病院に通院しているので関係ない」と思われがちな健診(検診)。今回は健康診断に注目してみました。講師の山嵜院長先生は、日頃から通院中の患者様に健診をすすめています。「わからないことが多い」「費用がかかる」「面倒だ」とお考えの人も健康診断に少しでも興味持っていただける講演です。

 

先日発表された平均寿命では、横浜市青葉区の男性が83.3歳で全国第1位となりました。(女性は88.5歳で第9位!こちらもすばらしい)山嵜先生は、クリニックに着任して2年経ちますが、皆さんの健康に対する意識がすごく高いと感じているようです。しかし、この統計の中には、介護や介助など人の手を借りなければならない方も含みます。

人が心身ともに健康で自立して活動できる期間を健康寿命といいます。健康寿命の全国平均は、男性で72.14歳、女性で74.79歳です。平均寿命との差は、およそ10歳くらいです。10年は医療や介護に依存しなければならないのです。健康寿命を延ばすのにぜひ利用して欲しいのが健診(検診)です。

 

日本の死因別疾患は、

第1位 悪性新生物

第2位 心疾患

第3位 肺炎

第4位 脳血管疾患です。

これらの悪性新生物や心疾患・脳血管疾患を予防、治療が出来れば健康寿命が延びるということです。

 

悪性新生物(がん)は、早期発見が重要でで判ることがあります。がん検診です。バリウム検査や便検査などで特定の病気に絞って調べる検診です。

 

一方、心疾患や脳血管疾患の原因のほとんどは生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)です。これは予防が大切で対象の病気を定めず身体に異常がないか調べるが必要です。

 

横浜市では、検診であれば胃がん・大腸がん・肺がん・前立腺がん・子宮がん・乳がん・肝炎検査を実施しています。残念ながら当院では婦人科系の検診は行っていません。費用はそれぞれ自己負担額に補助があり70歳以上であれば無料で行えます。

健診では、横浜市国民健康保険加入者であれば、特定健診を受けることが出来ます。なんと平成30年度より自己負担額が無料になりました。75歳以上の横浜市民の皆様は、横浜市健康審査を無料で受けることが出来ます。

 

特定健診 = メタボ健診

特定健診は、40歳から74歳の方を対象としていて、主にメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)になっていないかを調べる健診です。メタボリックシンドロームは、腸の周りの内臓脂肪の蓄積によって、生活習慣病になりかけていることを示します。これを予防するのが特定健診です。特定健診でメタボをあぶり出し、なりかけている方には特定保健指導が受けられます。(対象外方は、健康保険にて栄養指導を行うことも出来ます。)これは、医師、栄養士、保健師などの専門者からメタボシンドロームの予防や改善のためのアドバイスや支援を行う取り組みです。75歳以上の方の横浜市健康審査も腹囲を除いた同等の健診が受けられます。

 

冒頭で、平均寿命日本一とお伝えしましたが、実は横浜市の特定健診受診率は神奈川県の中で21.9%に留まっています。また、特定保健指導では5%と非常に受診率が悪いのです。今回、お得な無料健診を案内させて頂きましたが、横浜市は市民にもっと健診を受けてもらいたいのです。がんが早期発見され、生活習慣病も減れば、健康寿命も延びて医療費も削減にも繋がります。

 

健診(検診)をじょうずに利用して健康寿命を延ばして、心身ともに健康な百寿者を目指してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

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