2018年06月
健康教室レポート 「健診」のススメ ~これは知らないと損をします~
第19回 たちばな台健康教室レポート
「わたしは病院に通院しているので関係ない」と思われがちな健診(検診)。今回は健康診断に注目してみました。講師の山嵜院長先生は、日頃から通院中の患者様に健診をすすめています。「わからないことが多い」「費用がかかる」「面倒だ」とお考えの人も健康診断に少しでも興味持っていただける講演です。
先日発表された平均寿命では、横浜市青葉区の男性が83.3歳で全国第1位となりました。(女性は88.5歳で第9位!こちらもすばらしい)山嵜先生は、クリニックに着任して2年経ちますが、皆さんの健康に対する意識がすごく高いと感じているようです。しかし、この統計の中には、介護や介助など人の手を借りなければならない方も含みます。
人が心身ともに健康で自立して活動できる期間を健康寿命といいます。健康寿命の全国平均は、男性で72.14歳、女性で74.79歳です。平均寿命との差は、およそ10歳くらいです。10年は医療や介護に依存しなければならないのです。健康寿命を延ばすのにぜひ利用して欲しいのが健診(検診)です。
日本の死因別疾患は、
第1位 悪性新生物
第2位 心疾患
第3位 肺炎
第4位 脳血管疾患です。
これらの悪性新生物や心疾患・脳血管疾患を予防、治療が出来れば健康寿命が延びるということです。
悪性新生物(がん)は、早期発見が重要で検診で判ることがあります。がん検診です。バリウム検査や便検査などで特定の病気に絞って調べる検診です。
一方、心疾患や脳血管疾患の原因のほとんどは生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)です。これは予防が大切で対象の病気を定めず身体に異常がないか調べる健診が必要です。
横浜市では、検診であれば胃がん・大腸がん・肺がん・前立腺がん・子宮がん・乳がん・肝炎検査を実施しています。残念ながら当院では婦人科系の検診は行っていません。費用はそれぞれ自己負担額に補助があり70歳以上であれば無料で行えます。
健診では、横浜市国民健康保険加入者であれば、特定健診を受けることが出来ます。なんと平成30年度より自己負担額が無料になりました。75歳以上の横浜市民の皆様は、横浜市健康審査を無料で受けることが出来ます。
特定健診 = メタボ健診
特定健診は、40歳から74歳の方を対象としていて、主にメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)になっていないかを調べる健診です。メタボリックシンドロームは、腸の周りの内臓脂肪の蓄積によって、生活習慣病になりかけていることを示します。これを予防するのが特定健診です。特定健診でメタボをあぶり出し、なりかけている方には特定保健指導が受けられます。(対象外方は、健康保険にて栄養指導を行うことも出来ます。)これは、医師、栄養士、保健師などの専門者からメタボシンドロームの予防や改善のためのアドバイスや支援を行う取り組みです。75歳以上の方の横浜市健康審査も腹囲を除いた同等の健診が受けられます。
冒頭で、平均寿命日本一とお伝えしましたが、実は横浜市の特定健診受診率は神奈川県の中で21.9%に留まっています。また、特定保健指導では5%と非常に受診率が悪いのです。今回、お得な無料健診を案内させて頂きましたが、横浜市は市民にもっと健診を受けてもらいたいのです。がんが早期発見され、生活習慣病も減れば、健康寿命も延びて医療費も削減にも繋がります。
健診(検診)をじょうずに利用して健康寿命を延ばして、心身ともに健康な百寿者を目指してみてはいかがでしょうか。
第7回BLSコース開催しました
こんにちは 総師長の箱田です。
春もあっという間に通り過ぎてしまいました。 近日は暑くなったり、肌寒さを感じたりと寒暖差に注意が必要な時期になりました。 皆さん気を付けてください。
先日クリニックでは第7回BLSコースを開催いたしました。 毎回BLSの話題との
声も聞こえてきそうですが・・・。
今回は看護師をはじめ放射線課、透析室、居宅支援、医療サービス課の12名の方々に参加して頂きました。 今回からインターネットを使用した募集を開始した事もあり事前に応募の様子などから受講者の意気込みを感じる事が出来たのが新しい発見でした。
今回は、コースディレクター:山嵜先生
インストラクター 箱田 吉原 川上。
事務局 岩本で行っております。
開会の挨拶より BLSは体を使って学習する事の重要性を説明頂きコースがスタートします。
指導のポイント:吉原さん
皆さん緊張しています。こんな時は理論を伝える事よりも、体を動かす胸骨圧迫を行なって指導するのが大事!!
看護師以外の皆さんは普段に聞きなれない医療上の言葉を覚えるのが大変でしたね。
(感染防護デバイス・・・! 呪文の様に覚えました。)
今回も12名の皆さん筆記テスト、実技テストを無事に終えて全員合格です。
おめでとうございます。
たちばな台BLS事務局は全職員のBLSライセンスの取得を目標に活動を行なっております。 まだまだBLSの必要性や、心肺蘇生と聞くだけで難しいと思われてしまう方々が存在するのも事実です。 そのような方々にも今後は広報活動を通じてより沢山の職員に参加して頂けるようコースを運営したいと思います。
現在、事務局ではBLSからより医療行為に特化したコースICLSコース(日本救急医学会認定)の開催に向けて準備を行なっております。
詳細につきましては後に報告させて頂きますので宜しくお願いします。
日本在宅栄養管理学会 学術集会
管理栄養士の南です。
6月9日〜10日、名古屋で行われた日本在宅栄養管理学会の学術集会に参加してきました。
ご存知の方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?
通院困難な方に対し、管理栄養士がご自宅へ訪問し食支援ができる制度があります。
訪問は管理栄養士であれば可能ですが、日本在宅栄養管理学会より一定以上の講習の後、一次の筆記試験、二次の症例レポートに合格すると在宅訪問管理栄養士として認定を受ける事ができます。
管理栄養士も分野により、業務内容は異なりますので、在宅分野では医療だけでなく介護保険の知識や終末期医療の知識などまた違ったスキルが必要になります。
現在日本では716人(神奈川県は62人)の管理栄養士が認定を受けています。私もその1人として、と言いたいところではありますが一昨年に認定を受けたものの、まだその一歩を踏み出す事ができていないのが目下の悩みです…。
学術集会では全国で活躍されている管理栄養士の報告や、国の政策、サルコペニアやフレイル、癌についてなど学んできました。
また国が進めている地域包括ケアシステムにおいて、顔の見える管理栄養士の存在の重要性について改めて感じました。クリニック内ではわりと顔は見えているのではないか(笑)と思いますが、地域に向けてたちばな台クリニックには管理栄養士がいます!とブログ発信や健康教室など地道に存在を主張していこうと思います。
「食」についてお困りの事がございましたらぜひお声かけ下さい!
私事ではございますが、朝名古屋城付近をウォーキングしました。お天気が心配でしたが自称晴れ女の力を発揮し、名古屋では傘いらずで過ごす事できました(^-^)
神奈川県糖尿病療養指導士
管理栄養士の南です。
先日取得している神奈川県糖尿病療養指導士の「認定バッチ」が届きました!
せっかくなので「神奈川県糖尿病療養指導士」についてご紹介させていただこうと思います。
名前の通り、神奈川県内にて糖尿病療養指導に携わるスタッフが取得できる認定制度です。
現在取得者数は県内で416名、職種別の割合としては薬剤師29.6%、看護師26.7%、管理栄養士は23.3%となっています。
私も416名のうちのひとりとして地道に活動しております!
認定の取得および更新にあたっては研修に参加し一定以上の単位が必要となります。ということで、次の更新にむけて絶賛単位取得中です。
以前にもブログに書きましたが、日本における糖尿病患者数は1000万人を超えました。
糖尿病には食生活や運動などの生活習慣が関係することが多くあります。予防はもちろん、薬物治療を開始後も食事療法や運動療法の継続が必要です。糖尿病は自覚症状がないうちに進行してしまうこともあります。
そのため、健康診断を受け定期的に健康状態を把握することが大切です。
横浜市の特定健診および健康診査は、義務付けられている空腹時血糖値に加え、過去1~2か月の平均値がわかるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の測定もあり、糖代謝異常が発見しやすくなっています。
今週木曜日は当院の健康教室ですが、今回のテーマは「健診」のススメです。
ちょうど平成30年度の特定健診の受診券がご自宅に届くころかと思います。
山嵜院長、時期とテーマが絶妙のタイミングですね!
今年から変わった健診の制度など、知らないと損をする内容になっている
(と思います)。また、アンチエイジングのホルモンのお話もあるとの事です。もちろん、今月もブレイクタイムのレシピ紹介もさせていただきます!。
タイトルから話がそれてしまいましたが、健診は糖尿病でないかどうかを見ていく重要な機会になりますので、受け忘れのないようしていきたいですね。
そして健診についての詳細については今週の健康教室にご参加いただけたらと思います。
5月31日 午前10:00より たちばな台クリニック 4階
テーマ: 「健診」のススメ。~これは知らないと損をします~
講師は院長 山嵜 継敬 先生です。
ご予約不要ですのでお気軽にお越しください。皆様のご参加を職員一同お待ちしております。
健康教室レポート 「睡眠」ついて ~質の高い眠りを手に入れるために~
第18回 たちばな台健康教室レポート
「あなたはよく眠れていますか?」その質問に「Yes」と答えられる人はどのくらいいるでしょうか。人生の3分の1は睡眠が占めています。人生80年とすれば27年も眠っていることになります。よりよい人生を送るための「質の良い睡眠」のお話です。
冒頭の質問で「Yes」と答えた会場の方は1割程度でした。皆様少なからず眠りに悩みを感じているようです。
睡眠の質が下がるとどのようなことが起こるか・・・大多数の方は、身体的・精神的に不健康感を感じているようです。肥満や高血圧、糖尿病などの病気になるリスクも高くなります。また、仕事中や運転中に眠気を感じ思わぬ事故に繋がる恐れもあります。
睡眠の質は「最高の90分」を手に入れる!
人の眠りには「レム睡眠」(脳は起きていて体が眠っている睡眠)と「ノンレム睡眠」(脳に体も眠っている睡眠)の2種類があり、それを繰り返しながら眠っています。
寝つくとまずノンレム睡眠が訪れます。特に最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体の中で最も深い眠りです。その次、入眠後およそ90分後に訪れるのが最初のレム睡眠です。
このノンレム睡眠とレム睡眠のセットが明け方くらいまでに4、5回繰り返し現れるのが、通常の睡眠パターンです。
睡眠の質を高めるには、”最初のノンレム睡眠”をいかに深くするかということがポイントです。ここで深く眠ることができれば、その後の睡眠リズムが整います。
この大切な最初の「最高の90分」をしっかり深く眠ることができれば、ベストな睡眠がとれるの事になります。
体温をコントロールすることがポイント!
「最高の90分」手に入れるには体温をコンとルールする必要があります。体の内部の体温「深部体温」は、上がった分だけ下がろうとするので深部体温が降下する時に寝ると入眠しやすくなります。それが眠りへの入り口です。
深部体温を下げるために就寝前の1時間半前に入浴が有効的です。入浴により深部体温は0.5℃程アップして、その後深部体温の下降がより大きくなり、熟眠に繋がります。入浴をしないとゆるやかにしか下がりません。
時間がないときや夏場は足湯が効果的
寝る直前にお風呂に入ると、寝ようとしても体温が下がらず、逆に寝つきにくくなってしまいます。夜遅くに帰宅したときなど、すぐ眠りたい場合はシャワーだけにする事もあると思います。そんな入浴が出来ないときに効果的なのが「足湯」です。
末梢を暖めることで深部体温を下げる効果が得られます。入浴より時短で簡単ですので試してみてはいかがでしょうか。
快眠を得るためにやってはいけない3つのNG
①お酒
日本人は、不眠を対処するために医師に受診する人が少なく、お酒の力を借りることが圧倒的に多いです。それは寝付きを良くするからでしょう。しかし、アルコールは早く眠りに落ちるが中途覚醒や早期覚醒が増加します。利尿作用により夜間のトイレや脱水や低酸素状態、レム睡眠の短縮などが起こります。
②食事
就寝前は、「満腹」も「空腹」もいけません。就寝前の3時間前までに食事を済ませましょう。どうしても空腹の時は、消化のいいものを摂るといいでしょう。
③ブルーライト
網膜に達する光の中で紫外線に最も近いエネルギーを持つ光がブルーライトです。LEDの波長の影響が強いので良くありません。寝る前にLEDなどの明るい部屋で過ごしたり、スマホやパソコンを見つづける脳が興奮して活性化されてしまうので寝つきが悪くなり眠りも浅くなります。
足元灯などの間接照明や波長の短い電球色証明の部屋で寝るまでの間過ごすと良いでしょう。
睡眠を大切にすることは自分を大切にすることです。快眠を得ることでより良い人生を送りましょう。
上質な睡眠への第一歩を踏み出してください。