院長より
24時間テレビ チャリティ募金
院長の山嵜です。
朝晩は比較的過ごしやすくなりましたが、まだまだ日中は暑い日が続きます。
皆さんここからが夏の疲れの出る季節ですので、お気をつけてお過ごしください。
さて、昨日から日本テレビで24時間テレビが放送されておりました。
私たちもささやかではありますが、どなたかの力になれればとチャリティ募金に参加させて頂きました。
皆さんのお気持ちは責任をもって届けて参りました。
御協力を頂いた皆様本当にありがとうございました。
BLSコースを開催してきました!
皆さん暑い日が続いていますが、お身体お変わりありませんか?
今日は六本木にある心臓血管研究所で、日本救急医学会認定BLSコースを開催してきました。
心臓血管研究所は六本木ヒルズのすぐふもとにあり、毎回行くたびにその立地に驚いてしまいます。
こちらは六本木ヒルズ。思わず写真を撮ってしまいました。
今回のコースは私がコースディレクターを務めさせて頂き、またたちばな台病院訪問看護ステーションから箱田さんにインストラクターとして参加して頂きました。
9名の受講生は日赤医療センター、厚生中央病院、立川中央病院からの参加で、皆さんスキルも高く、非常に熱心にコースを受講されていました。
箱田さんと品川消防署救急救命士の片山さんによるデモンストレーション
皆さん真剣に気道確保の話を聞いています
箱田さんと私による心肺蘇生デモンストレーションの様子
当院でも定期的にBLSコースを開催しており、また10月には一歩進んだICLSコースを開催する予定です。
他院で指導に当たることは私たちにとっても毎回とても勉強になります。
ちなみにたちばな台クリニックの職員は全てこのコースを受講しBLSプロバイダーの資格を有している職員たちです。
何かあって欲しくはないですが、何かあった時にもすぐに迅速な対応が出来る。
皆さんに安心して利用して頂けるクリニックでいられるよう日々精進していきたいと思います。
脳梗塞の原因は心臓に! ~心房細動のすべて~
6月27日(木)「脳梗塞の原因は心臓に! ~心房細動のすべて~」のテーマで健康教室を開催しました。
さらに、今回は同様のテーマで午後には若草台地区センターでも講演の機会を頂きました。
脳梗塞は要介護者の原因の第2位であり、要介護5の原因としては第1位の疾患です。
脳梗塞は以下の3つに分類されます。
➊ ラクナ梗塞
❷ アテローム血栓性脳梗塞
❸ 心原性脳塞栓症
このうち心原性脳塞栓症は死亡率約12%と重症度が非常に高く、約半数で重度な後遺症を残すと言われています。
この心原性脳塞栓症の主な原因となるのが「心房細動」です。
心房細動は心房が1分間に約400回で痙攣を起こすため、心房内に血の塊「血栓」を形成します。
巨大心内血栓
この血栓が血流にのって脳の血管に詰まってしまうと脳梗塞を発症するのです。
心原性脳塞栓症の最大の予防は「抗凝固療法」、つまり血液さらさらのお薬です。
抗凝固療法には50年の歴史を持つワルファリン、そして近年発売された直接経口抗凝固薬:DOACがあります。
DOACは現在日本で4種類が発売されておりますが、いずれも有効性はワルファリンに劣ることなく、また安全性はワルファリンよりも高いことが示されています。
これらの抗凝固薬を内服することで脳梗塞のリスクを低下させることが出来ます。
それぞれの抗凝固薬には特徴があり、一人一人の患者様の特徴に合わせて薬を選択することが重要です。
一生抗凝固療法を続けたくない方には、心房細動の根治療法として当院でも積極的に行っております
「カテーテルアブレーション」治療も選択肢としてあります(アブレーション治療の適応にならない心房細動もございます)。
抗凝固療法、カテーテルアブレーション治療ともにいつでも御相談を承りますので、お気軽に外来にお越し頂けましたら幸いです。
埼玉不整脈ペーシング研究会に参加してきました
2019年6月1日さいたま新都心で開催された埼玉不整脈ペーシング研究会に参加してきました。
今回はたちばな台病院 臨床工学技士の山田君と二人で発表です。
私の発表タイトルは
「LSI 指標アブレーションにおける CF および Power の違いによる Lesion Size の検討 ~体外モデルを用いて~」
山田君の発表タイトルは
「EP-guided PVAI での有効通電部位と Voltage map で仮定した myocardial sleeve における左房肺静脈間電気的交通部位の比較検討 」
それぞれ心房細動アブレーションにおいて当院で注目しているポイントの研究成果の発表です。
対外モデルを用いた実験風景です。みんなで試行錯誤しながら進めていきました。
計14演題の発表があり、毎回3題の優秀演題が選ばれますが、
今回なんと私たちの2演題とも優秀演題に選んでいただきました!
左から秋間先生、山嵜、矢田先生、山田、松本先生
今後も当院では一例一例を大切にし、皆さんにより良い医療をお届けできるようにスタッフ一同精進していきたいと思います。
30回記念! たちばな台健康教室 パート4
前回までに息切れの原因として
❶ 呼吸器疾患
❷ 貧血
❸ 心不全
に関して述べて参りました。
今回は息切れの原因4つ目
「筋力低下」ついてお届けします。
同じ坂道を登るにしても、筋力があれば楽に、息切れせずに登れますよね。
坂道を登ったり、ある程度の速さで歩いたりすると、息が上がったり、足がパンパンに張ってきます。
その様な運動の強度を「乳酸性閾値」と呼びます。
筋力が低下すると、軽い運動でも乳酸が産生されるようになります。
↓
乳酸が産生されると、体が酸性に傾きます。
↓
換気を増やすことにより、酸性を中和しようとします。
↓
換気が増えることで「息切れ」が生じます。
心臓、肺、血液などに異常が見られず、運動時の息切れが生じる方の原因は、筋力の低下かも知れません。
今回の健康教室では、若草台ケアプラザから横浜市で推奨しているトレーニングプログラム
「ハマトレ」をレクチャーして頂くために講師の先生方にお越しいただきました。
皆さん、とても楽しんで一緒にハマトレを行いました。
私も一緒に動きましたが、体が温まり、とてもいい運動になりました。
自宅でもできる非常に楽しい運動ですのでご興味のある方はぜひ行って頂き、息切れの予防にして頂けたらと思います。
「ハマトレ」動画はこちら↓
30回記念! たちばな台健康教室 パート3
「あなたに潜む!息切れの4つの原因」
今回は3回目となります。
酸素を含んだ血液を全身に送り出す臓器、それが
「心臓」です。
心臓の障害が原因で息切れを生じるようになってしまった状態、それを
「心不全」と言います。
心不全とは
心臓が悪いために
息切れやむくみが起こり、
だんだん悪くなり
生命を縮める病気です
心不全は不整脈、心筋梗塞、弁膜症、心筋症、高血圧性心疾患など、あらゆる心臓疾患の終末像なのです。
現在心不全患者は増加の一途をたどっており、外来患者数は100万人を突破するなど
心不全パンデミックの時代と呼ばれています。
心不全はポンプ機能が低下する「収縮不全」と広がりやすさが低下する「拡張不全」に分類されます。
近年収縮力が保たれた拡張不全を主とする心不全をHFpEFと呼び、このHFpEFは心不全の約半数を占める事がわかってきました。
心筋梗塞などの重大な基礎疾患をもたない方でも、拡張能が低下することで心不全を発症します。
その基礎疾患には高血圧・糖尿病・肥満が多いことが知られています。
また男性に比べて高齢女性でその発症率が高いことが明らかになっています。
心不全の検査で最も力を発揮するのが「心エコー」検査です。
心エコー検査は心臓の収縮力、心肥大の有無、弁膜症の有無、拡張能などたくさんの情報を知ることが出来る非常に重要な検査です。
また、血液検査で心不全を鑑別するのに有用な項目が「BNP」です。
BNPは主に心室で産生され、心臓に圧負荷がかかると上昇します。
息切れがあり、BNPが100pg/mlを超えているようであれば、心不全を疑い心エコー検査など精密検査を行う方が良いでしょう。