横浜市青葉区 循環器内科 小児科 皮膚科 禁煙外来 睡眠時無呼吸症候群 地域医療を支えるクリニックです

MENU

たちばな台日記 〜スタッフブログ〜

2023年11月

心臓リハビリテーション学会が開催されました

7月16日心臓リハビリテーション学会に参加してまいりました。

 

 

 

快晴過ぎるお天気の中、みなとみらいのパシフィコ横浜での開催です。
心臓リハビリテーションは医師、理学療法士、看護士、栄養士と他職種ではじめて成り立つ治療になります。
クリニックでは心肺運動負荷試験などは出来ませんが、心不全患者様に適切な生活指導を行うことも立派な心臓リハビリテーションと考えています。

 

会場では富山大学時代に診療を共にしていた能登先生とも会うことが出来ました。
みんなそれぞれの道で頑張っています!!

日本不整脈心電学会学術大会に参加しました

院長の山嵜です

 

ふと気づけば7月のブログ更新からなんと4ヶ月が経過してしまいました。

この4ヶ月はたくさんの事がありすぎて、ついつい更新がおろそかになってしまっておりました。

 

本日よりこの4ヶ月のイベントをご報告させて頂きます。

 

 

まず7月6日から7月9日まで札幌コンベンションセンターで開催されました日本不整脈心電学会学術大会に参加してまいりました。

 

 

 

今回はオンラインではなく現地での開催という事でたくさんの先生方とお会いし、ディスカッションすることが出来大変勉強になりました。

 

そしていつもアブレーションをサポートしてくれている臨床工学技士の山田君がメディカルプロフェッショナル部門で最優秀アブストラクト賞を受賞することが出来ました!!!

これからもより良い医療を提供できるよう日々精進していきたいと思います。

 

世界高血圧デーに降圧治療を考える

5月17日は「世界高血圧デー」で、高血圧とその管理の啓発を目的として世界高血圧リーグが創始し、指定した記念日とされています。

 

 

そんな5月17日に「世界高血圧デーに降圧治療を考える」という講演会が開催され、「ARNIがもたらす新たな高血圧治療戦略」というテーマでお話をさせて頂く貴重な機会を頂きました。

 

 

 

 

 

わが国に推定4,300万人存在すると言われている、最も患者数の多い疾患が高血圧です。

 

 

そして「高血圧は脳卒中および心血管イベントの最大のリスク因子」とされています。

 

 

 

ところが高血圧に対して降圧薬による治療を行っているにもかかわらず、目標血圧を達成できていない患者様は約70%と言われています。

 

その背景には様々な因子が存在します。

 

・食塩摂取量が多い。食塩感受性が亢進している。

・過体重や睡眠時無呼吸症候群の存在。

・心不全、糖尿病、慢性腎臓病の存在。

・「次回の外来まで少し様子を見てみましょうか?」がずっと繰り返されてしまう。

・降圧薬の飲み忘れが多い。

 

 

血圧のコントロールが不良な時には、その背景に何があるのかを考え解決していく事が非常に重要です。

 

血圧が高いから薬を増やしましょうという短絡的な診療では解決しない問題もたくさんある、という事を私たちは決して忘れてはいけません(ただし皆さんも血圧が高いことは大きなリスクであるという事は忘れないでくださいね)。

 

 

「血圧は高いが薬を飲みたくないな。どの程度の血圧で薬を飲む必要があるのだろう? 降圧薬は一度飲み始めたらやめることが出来ないって本当?」

など疑問をお持ちの方はお気軽にご相談下さい。一緒に解決していきましょう!

ここから始める! ”不眠症”に対する漢方薬3選

院長の山嵜です。

 

5月16日に開催されました「WEBで伝える漢方 ~明日から使える漢方の使い分け~」という講演会で

「ここから始める! ”不眠症”に対する漢方薬3選」というテーマでお話を致しました。

 

 

10歳以上の日本人の平均睡眠時間は7時間54分で、世界最短レベルの睡眠時間として知られています。

 

さらに日中の生活に支障をきたす睡眠困難が3カ月以上持続する「慢性不眠症」は国民の10%とも言われています。

 

不眠症には生活習慣や睡眠習慣の改善が最も重要な対策とされておりますが、それでも持続する際には薬物治療も検討されます。

 

 

現在使用されている睡眠薬は大きく3つに分類されます

 

❶ GABA-A受容体作動薬

❷ オレキシン受容体拮抗薬

❸ メラトニン受容体作動薬

 

20~74歳の一般人口におけるこれらの薬剤処方率は4.7%とされておりますが、アンケート調査によりますと睡眠薬内服中の患者様の4分の3は出来ることなら減量・中止を希望しているとの回答でした。

 

不眠症に対して初めから睡眠薬を使用しないで治療をすることが出来ないか?また現在内服している睡眠薬を減量中止していくことが出来ないか?

 

そんな時に私たちが持っておきたい一手が漢方薬の使用です。

 

本講演では3つの代表的な漢方薬を御紹介させて頂きました。

 

❶ 「疲れきっているのに眠れません」

体力が低下したそんな方には・・・

 

 

 

❷ 「イライラしてしまって眠れません」

興奮しやすく怒りっぽい、そんな方には・・・

 

 

 

❸ 「ストレスや不安で過敏になって眠れません。動悸もします。」

体力はあるが、ストレスで神経過敏になっている、そんな方には・・・

 

 

睡眠の質を高める漢方薬はたくさんありますが、それぞれの患者様の特徴をよく理解し、全身の所見を注意深く診察する事で、西洋薬とは異なる効果が期待できます。

 

 

不眠症でお悩みの方や、睡眠薬を使用しているが出来れば減量したいと考えている方はぜひ漢方薬もお試していただければと思いますので、当院までお気軽にご相談ください。

 

 

第120回 日本内科学会総会

院長の山嵜です。

 

少し前の話になりますが、2023年4月14日から4月16日まで東京国際フォーラムで開催されました

第120回日本内科学会総会・講演会で発表の機会をいただきました。

 

 

 

 

 

今回は

「コントロール不良高血圧患者に対するサクビトリルバルサルタンの有用性」

というテーマでの発表です。

 

 

現在日本には約4300万人の高血圧患者が存在すると言われておりますが、高血圧治療を受けている方のなかで目標血圧を達成できている患者様は約3割程度とされているのが現状です。

 

サクビトリルバルサルタンはネプリライシン阻害作用を有するサクビトリルとアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬であるバルサルタンの複合体で、レニンアンジオテンシンアルドステロン系の阻害とナトリウム利尿ペプチド系の増強という二つの効果を併せ持つ薬剤です。慢性心不全に対して使用されていたサクビトリルバルサルタンはその強力な降圧作用から高血圧診療に対しても非常に期待されています。

 

 

そこでアジルサルタンからサクビトリルバルサルタンに変更を行った際の血圧の変化について検討を行いました。

 

試験デザインの詳細は控えさせていただきますが、主要評価項目であります収縮期血圧・拡張期血圧・脈圧はいずれも有意な低下を認め、サクビトリルバルサルタンの有効性が示されました。

 

 

日本人に多く見られる食塩感受性高血圧に対してもNa利尿をはじめとする多彩な作用を有する事からその有効性が認められるサクビトリルバルサルタンですが、既存の降圧薬で目標未達成の高血圧患者様に対しても強力な一手となることが期待されます。

新型コロナウイルス感染症 5類へ

院長の山嵜です。

 

半袖の季節になったかなと思ったら、暴風雨、そして北陸・千葉に地震発生。

気候変動や自然災害が年々増加していることを実感します。

 

 

新型コロナウイルス感染症もまさに未曽有の大災害でしょう。

この5月8日から新型コロナウイルス感染症が5類感染症扱いに変更となりました。

GWも含め、ようやくコロナ禍以前の社会生活が戻ってきたことは本当に喜ばしいことと思います。

特にお子様や学生の皆さんは何が普通の生活かわからなくなるような日々を過ごされた3年間だったでしょう。

 

 

2020年の2月にダイヤモンドプリンセス号に乗り込み客室を一つずつ訪室し、一人一人に体調をヒアリングして回った思い出がはるか昔に感じます(半数以上が外国籍の方で皆さん非常に不安な面持ちでした)。

まだ詳細不明なウイルス感染症という事もあり、出動後2週間ほどは少しでものどがいがいがしたり咳が出たりすれば、感染したのではないかという不安にさいなまれ、生きた心地がしませんでした。

 

 

 

5類に変わったその日から感染力が低下するわけでも、重症リスクの高い方への危険性が少なくなるわけではありません。

5月8日以降も連日感染症状の方からの問い合わせは多く、抗原やPCR検査の結果が陽性の患者様も変わらずいらっしゃいます。

 

ただし多くのデータが集積され、どのような感染対策を行えば感染のリスクを減らすことが出来るのかが明瞭になりました。医療従事者の行うべき感染対策も洗練されてきたと言えるかもしれません。

 

当院におきましては院内では当面ユニバーサルマスクを皆様にお願いし、また風邪・感染症状の患者様は可能な限り時間的・空間的にその他の患者様と分けて診療を続けさせて頂きたいと思います。

 

第6回のワクチン接種もこの5月から重症化リスクの高い方を対象に開始されました。接種を悩まれている方もいらっしゃるかと思います。

 

感染症、ワクチン接種を含め何か不安なことがございましたらいつでもお気軽にご相談いただければと思います。

 

 

;