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たちばな台日記 〜スタッフブログ〜

学会・研究会

埼玉不整脈ペーシング研究会に参加してきました。

山嵜です。

昨日は第52回埼玉不整脈ペーシング研究会に参加してきました。

今回はセッション1

「Holter心電図によるT波オルタナンスの評価」

「房室ブロックを伴う心サルコドーシス」

「徐脈性心房細動に対する両室ペーシング」

「His束ペーシングの有効性」(※演題名は略しております)

以上 4 演題の座長を務めさせて頂きました。

どの演題も非常に白熱した議論がなされ、おかげさまで非常に盛り上がったセッションになりました。

 

 

また座長のお勤めを何とか無事に果たした後は、「心房細動アブレーションについて」の発表もさせて頂きました。

皆さんより貴重な御意見もたくさん頂き、大変勉強になりました。

 

 

ちなみに光栄なことに会の最後では「優秀演題賞」に選んで頂きました。

自分の発表を評価していただけることは非常に嬉しく、努力が報われた気持ちになりました。

本当にありがとうございました。

 

 

 

これからも日々研鑽を重ね、皆さんにより良い医療が提供できるようチーム一同頑張っていきたいと思いますので今後ともよろしくお願い致します。

研修報告 栄養管理セミナー

魅力ある食支援のための食習慣アセスメント(BDHQ)の活用

 

管理栄養士の南です。前回のブログ更新から時間が経過してしまいました。。。

前回は日本静脈経腸栄養学会に参加したことをご報告させていただきましたが、その翌日、上記研修会に参加してきました。

 

講師は東京大学教授の佐々木 敏先生です。佐々木先生は、私たち管理栄養士のバイブル

日本人の食事摂取基準」策定に関わっていらっしゃいます。

現在食事摂取基準は2015年版にて運用されており、5年に一度更新されますので、来年はまた新しい基準が発表になる予定です。(日々、勉強…!!)

 

さて、今回の研修はタイトルの通り、食習慣アセスメントに関する内容でした。

日ごろ栄養相談をさせていただく際には、生活状況や食生活についてお聞かせいただいておりますが、お聞きした内容をもとに、行動計画を考えていきます。その流れをアセスメントと称しております。正しいアセスメントを行うことが、適切な行動計画を作ることにつながるため非常に重要なのです。

BDHQとはそのアセスメントに使用するためのツールであり、15分程で回答できる質問票から構成されています。

当院では現在、私が自分で作成したアナログなアセスメントシートを使用しておりますが、試行錯誤しながら何度か更新し今に至っています。

 

BDHQに関する研修会は、実は今回2回目の参加です。前回初めて参加した際は、目から鱗の連続で、インプットすることで精一杯でしたが、今回はそれと比べると少し内容を整理できたような気がします。どんな素晴らしいツールも使いこなせてこそ意義があります。繰り返し学び、自信がついたら導入等も相談していきたいと考えていますので、院長その際はよろしくお願いいたします。

 

佐々木先生著書の「栄養データはこう読む」を読んでおりましたが、

最新刊「データ栄養学のすすめ」の当日販売会&サイン会がありましたのではりきって購入しました!

ブログ掲載の許可もいただきましたので載せさせていただきます。

 

進捗状況としては買って満足!の状態ですが、ぼちぼち読み進めていきたいと思います。

学会参加報告 日本静脈経腸栄養学会

管理栄養士の南です。

2月22日の健康教室にはたくさんの方にご参加いただきありがとうございました。
健康教室を終えた後、凍える寒さの中パシフィコ横浜で開催された第33回日本静脈経腸栄養学会に参加してきました。

 

今回の学会テーマは「あらためて腸について考える」です。

 

実は数年前から「腸内細菌」に興味を持ち研修会に参加したりしておりましたので、あらためて腸について考えてきました。笑

 

私が数年前から注目していた、某商品が大手メーカーさんのブランドで発売になりこれからの広まりが楽しみです。

 

ヒトの腸内細菌叢は離乳期に安定し、生涯にわたり大きく変わらなと言われています。私達の体内には100種類100兆個の腸内細菌が存在し、最近では腸内細菌叢と疾病の関係についても言われるようになってきました。

ですが、腸といって身近なところでは便秘や下痢になど排便に関する事ではないかと思います。排便コントロールには様々な要因がありますが、昨年慢性便秘症に対するガイドラインが発表となりました。便秘といえば乳酸菌(腸内細菌)や食物繊維と思いつくかもしませんが、ガイドラインでは弱い推奨という位置づけなんです。とはいえ良い結果になるかどうかは別として、腸内細菌や食物繊維も考えてみることは無駄ではないと感じます。排便についてお悩みでしたらぜひ一度お声かけ下さい。

 

ちなみに、便の形状を示す評価法としてブリストルスケールを用います。4のような便の形状が良い便です。皆様の便はいかがでしょうか?

ブリストルスケールのサムネイル

 

その他、静脈栄養(点滴による栄養管理)、がんの栄養管理、終末期医療に関する栄養管理などについて学んできました。私も参加させていただいている青葉区医師会栄養・ケアステーションからも発表がありました。

 

2日間、しっかり学ばせていただきましたので、日々の業務に活かしていきたいと思います。
実はその翌日は別の研修会に参加しました。そのお話はまた次回にさせていただきますね。

糖尿病セミナー参加報告

管理栄養士の南です。

先日、神奈川県保険医協会主催の糖尿病セミナーに参加してきました。

バレンタイン直前の横浜そごうは大混雑でした。私はチョコレート売り場には立ち寄らず

一路9階の会場へ…笑

 

 

現在日本における糖尿病患者数は1000万人を超え、重症化予防が非常に重要となっております。

神奈川県では「かながわ糖尿病未病改善プログラム」が昨年作成され、それをもとに各市町村での取り組みが今後進んでまいります。(↑ご興味がございましたらクリックください)

神奈川県においては「未病改善」を取り組み項目とし、糖尿病発症のおそれのあるいわゆる境界域の段階からの取り組みを掲げております。

 

そのために大きな情報となるのが、保険者に義務づけられている特定健康診査です。

せっかくの制度もしっかり活用しなければ、意味がありません。現在神奈川県の特定健康診査の受診者は約27%、4人に1人しか受診していない現状です。

 

特定健康診査の受診期限は3月末となっております。今年度の特定健診をまだ受けていらっしゃらない方は期限も迫ってきておりますので、ぜひご受診下さい。

 

当院で受けることができますので受付またはお電話にてお問合せ下さい

 

さて、今回のセミナーは神奈川県での糖尿病対策についての内容や、歯科との連携癌との関係、自己血糖測定、注射製剤・インスリンとGLP-1についてと盛りだくさんの内容でした。

 

私は管理栄養士として主に食事療法に携わっておりますが、「このくらいならできそうだな」という内容を一緒に考えていけるよう、糖尿病に関する幅広い知識を得られるように取り組んでいきたいと思います。

現在取得している神奈川県糖尿病療養指導士は一定数以上の単位取得が更新条件!

 

来週は当院健康教室が開催されます。

2月22日 木曜日 午前10時より当院4階にて

テーマ「漢方薬で元気に過ごそう! 講師は 院長 山嵜 継敬先生です。

私も毎月恒例のレシピ担当として、今回は「薬膳」に挑戦いたしました。無事完成が近づきほっとしています。

西洋医学とはまた違った視点で考える漢方、私も薬膳を学び少し知った気でおりますが、

非常に楽しみにしています。ご予約不要ですのでぜひお気軽にご参加下さい。

心房細動と認知症

2月13日(火) 青葉台フォーラムで「Advancing Anticoagulation Care Conference」という研究会が開催されました。

今回は認知症を御専門とされる横浜総合病院の長田先生の御講演の座長を務めさせて頂きました。

「心房細動と認知症 ~高齢者社会における脳梗塞・認知症予防戦略~」というテーマでの御講演です。

 

皆さんも良くご存知のアルツハイマー病の患者様では脳にアミロイドβというたんぱく質が蓄積していることが知られています。このアミロイドβ蓄積がアルツハイマー病の原因なのか、それとも様々な代謝の結果なのかは議論の分かれるところですが、認知症を全く認めない健常者にもアミロイドβの蓄積が見られることがあるとのことでした。

 

【アミロイドPET】 左:健常者 右:アルツハイマー病(赤い部分にアミロイド沈着)

 

それでは同じアミロイドβが蓄積している人でも認知症を発症する人しない人でどのような違いがあるのでしょうか。

 

その引き金になる原因として生活習慣病(脳心血管疾患の原因)や心房細動の存在が知られています。

(心房細動に関して詳しく知りたい方はこちら↓)

https://tachibanadai-hp.com/clinical/atrial/

 

 

生活習慣病に関しては健診で定期的に自分の状態を知り、健康的な食事や定期的な運動に努めることが大切ですね。もちろん発症してしまったらしっかり薬物治療を行いましょう。

 

また心房細動で問題となるのが、心臓に血栓ができ、その血栓がポーンと血液の流れに乗って頭に飛んでしまい大きな脳梗塞を作ることです。

これを予防する治療が血液をサラサラにする治療「抗凝固療法」です。抗凝固療法をしっかりと行っている患者様では行っていない患者様に比べて認知症の発症が少ないことも報告されています。(European Heart Journal, Volume 39, Issue 6, 7 February 2018, Pages 453–460)

 

 

心臓と認知症、一見離れているように見えますが、人間の身体は各臓器が複雑に絡み合い関係のないところはないようです。

 

まずは健康的な生活を。もし生活習慣病や心房細動での御相談がございましたらいつでもお気軽に御相談ください。

脂肪酸フォーラム in 横浜

2月5日(月)横浜で行われました脂肪酸フォーラムに参加してきました。

岐阜大学から循環器内科 教授 西垣先生をお招きしての研究会です。

私は研究会のopening remarksを務めさせて頂きました。

 

今回は皆さんも良くご存知のω-3系脂肪酸 EPA(エイコサペンタエン酸)がテーマです。

EPAは主に青魚に多く含まれる脂肪酸で中性脂肪を低下させる効果が良く知られています。

 

しかしEPAは中性脂肪を低下させるだけでなく、血管の炎症を抑制することで、動脈硬化を予防するという素晴らしい効果を持っているのです。

EPAを用いた有名な日本の臨床試験が「JELIS試験」です。

コレステロールが高い患者さんには通常スタチンというお薬が使用されますが、スタチンを飲んでいる患者さんにさらにEPAを投与したところ心臓の病気の発症率がどうなるかという事を検討した試験です。

 

結果は下にお示ししますようにEPAを飲んでいると5年間で19%も心筋梗塞や狭心症の発症率が減少しました。

 

 

さらに中性脂肪が高く、善玉コレステロールであるHDLコレステロールが低い患者さんでは、EPA投与によりなんと53%も心血管イベントが減少したのです。

 

このように有効性が示されているEPAですから巷にはサプリメントがたくさんあふれています。

しかしこのようなサプリメントの中にはEPAの純度が低いものや、高価なものもたくさんあります。

 

まずは青魚などの摂取を。そしてEPAを摂取する際には純度・安全性の高いものを摂取するようにしてくださいね。

 

EPAだけでなく脂肪酸につきまして、わからないことがありましたらいつでもお気軽にご質問やご相談下さい。

 

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