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micot 小児・児童精神分野 訪問看護ステーション所属の看護師さまが当院にご挨拶にお越しくださいました Sante 児童発達支援 放課後等児童デイサービス たちばな台クリニック小児科 秋谷 進 青葉区 青葉台駅 乳幼児健診 5歳児健診 予防接種 発達相談 小児神経 児童精神科 子どもの心診療
2026年06月08日月曜日 micot 小児・児童精神分野 訪問看護ステーション所属の看護師さまが当院にご挨拶にお越しくださいました。
児童精神訪問看護は、発達特性やこころの不調を抱える子どもが、自宅や地域で安心して生活できるよう、看護師が家庭を訪問して支援する仕組みです。精神科訪問看護の一形態で、児童・思春期に特化した事業所も増えています。
青葉区の訪問看護ステーション micot では、精神科・知的障害に特化しつつ、小児訪問看護にも力を入れ、「医療だけでなく福祉とも連携しながらお子さまと家族に寄り添う」ことを掲げています。(micot.co.jp)
しかし、現状では、micotさまのような、発達支援や環境調整、保護者支援が中核になる取り組みをしている事業所は数が少なく、貴重な存在です。たちばな台クリニック小児科では地域密着の小児科・児童精神科診療をしておりますので、訪問看護師さまが当院に御挨拶にお越しくださったのは非常に嬉しい限りです。これからも診療連携のほどよろしくお願い申し上げます。


2026.06.08 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
『子どもの成長発達と家族を長く支える小児科診療』 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進 青葉区 青葉台駅 乳幼児健診 5歳児健診 予防接種 発達相談 小児神経 児童精神科 子どもの心診療

これからの小児診療
日本では少子化が急速に進み、急な発熱などの感染症診療で受診する子どもの数は減少傾向にあります。その一方で、感染症を予防するための予防接種、アレルギー疾患や慢性疾患、乳幼児健診や5歳児健診、発達に関する相談など、医療機関と長く関わり続ける子どもの割合は増えている状況です。そのため、これからの小児科診療には、「一人ひとりの子どもを継続的に支える診療」へのシフトが求められているのです。
今回は、たちばな台クリニック小児科が今後どのように子どもの成長をサポートしていくのか、大きく4つの柱に分けてお話しします。
1.一般診療・アレルギー診療
従来の感染症(風邪や胃腸炎など)の診療に加え、近年特に重要になっているのがアレルギー診療です。現在、日本では何らかのアレルギー疾患を持つ人が国民の半分近くにのぼるとも言われ、小児でも急増しています。乳幼児期のぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーはもちろんのこと、アレルギー性鼻炎や花粉症は、小学校高学年〜中高生になるとかなり多くなります。地域によっては3〜4割程度という報告もあるほどです。アレルギーは一時的な治療で終わらないことも多いため、子どもの成長に合わせて長く付き合い、症状を上手にコントロールしていく継続的なサポートが不可欠です。
子どもの発熱 どう対応する? 子どもの発熱と解熱剤のしくみ たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
舌下免疫療法:アレルギーの治療 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
2.乳幼児健診・5歳児健診・発達相談
健診や発達相談について、「何か問題がある子が行くところ」と身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本来は「日頃のちょっとした心配なことを話しに行ける場」です。
子どもの成長のペースは一人ひとり異なります。体の成長確認や病気・異常の早期発見はもちろん、ご家庭での関わり方や生活のアドバイスを受けることで、保護者の方の安心にもつながるはずです。また、発達相談や5歳児健診では、言葉の遅れや運動、対人関係の様子について、「その子の個性なのか、それとも少し支援が必要なのか」を一緒に考えます。言葉や社会性のつまずきを早期に発見し、適切なサポートへつなげることが、子どもたちの健やかな育ちを守ります。
「こんな些細なこと、聞いていいのかな」と迷う必要はありません。子育ての悩みは尽きないものですが、専門家に話すことで心がスッと軽くなることもあります。まずは遠慮なく声を聞かせてください。
子どもの予防接種スケジュール 2025年4月版 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
6歳未満の幼児に使用すべきチャイルドシートとは? 保安基準に適合しない製品の危険性と法的責任 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
子どもの近視は1日1時間のスクリーンタイムでも進む可能性 スクリーンタイムと近視の関係 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
3.予防接種
予防接種は、それによってしか防げない病気や、万が一かかった際の重症化を防ぐために非常に大切です。そしてもう一つ知っておいていただきたいのは、「ワクチンは自分を守るだけでなく、周りの人、すなわち社会全体を守ることにもつながる」という点です。例えば、感染力の強い麻疹(はしか)や風疹の広がりを防ぐには、集団として約95%以上の高い接種率を保つことが重要とされています。未来の社会を守るためにも、計画的な接種をお願いいたします。
予防接種の種類は、大きく分けて定期接種と任意接種の2種類です。
• 定期接種:国が受けることを強く推奨しており、決められた期間内であれば原則として公費(無料)で受けられます。
• 任意接種:自己負担となりますが、「受けなくてもよい」というわけではありません。子どもの健康を守るために、医学的には定期接種と同等に重要なワクチンです。
子どもの予防接種スケジュールは、以下から確認できますのでぜひご活用ください。
予防接種スケジュールの確認はこちら
また、痛みに敏感な子ども向けに「ペンレス」という痛み止めのテープ(シール)を当院では自己負担で使用することも可能ですので、必要な方はご相談ください。
*なお、エムラクリーム・エムラパッチは、副作用と費用対効果の関係からたちばな台クリニック小児科では採用しておりません。
*ペンレスは効果発現まで30分程度要します。予約取得時に希望をお伝えください。
子どもの予防接種スケジュール 2025年4月版 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
子宮頸がん・HPVワクチンについて知ってください 正しい知識と理解のために たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
4.子どもの心診療・小児神経診療・児童精神科診療
子どもの発熱など身体的な症状や内科疾患に比べて、子どもの心の不調は、「性格」「甘え」と見られがちであることや子ども自身も言葉でうまく説明できないことから、周囲も気づきにくいことが多いことがわかっています。
また、「うちの子はそこまでではない」、「病名をつけられたくない」という思いから受診をためらうことがあります。「まずは学校生活を頑張らせてみよう」と長く様子を見るうちに、受診のタイミングを逃してしまうことがあります。不眠、腹痛、頭痛、登校しぶり、イライラや睡眠の課題などは、心のサインであることも多いです。
早い段階で相談すると、環境調整や関わり方の工夫で改善しやすくなります。
例えば子どもの発達障害の診療は、完治を目指すものではありませんが、特性を緩和し、お子さんが生活しやすくなることを目的としています。特性が日常生活に困難をもたらす場合、早期に専門医を受診することが重要です。
『子どものADHD(注意欠如多動症)』 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
子どもの健やかな成長を共に支えるパートナーとして
子育てには不安や悩みがつきものです。これからの小児科は、ただ病気を治すだけの場所ではなく、子どもが大人になるまでの道のりを一緒に歩み、ご家族を総合的にサポートするパートナーでありたいと考えています。
たちばな台クリニック小児科では地域に根ざした小児医療を目指しております。
とくに、日々の生活の中で、子どもの体調や発達について少しでも気になることがありましたら、一人で抱え込まず、ぜひお気軽にたちばな台クリニック小児科へご相談ください。
2026.05.03 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
区役所の相談窓口(青葉区役所内)
子育てに関する相談:こども家庭支援課 こども家庭相談 045-978-2460
離乳食や食生活・歯に関する相談:福祉保健課 健康づくり係 045-978-2441
予防接種についての相談:福祉保健課 健康づくり係 045-978-2438
障がいのある子どもに関する相談:こども家庭支援課 子育て支援担当 045-978-2457
女性の健康相談(予約制):こども家庭支援課 子育て支援担当 045-978-2456
女性の福祉相談(予約制):こども家庭支援課 子育て支援担当 045-978-2457
妊産婦歯科相談(予約制):こども家庭支援課 045-978-2458
横浜市の相談窓口についてはこちらもご覧ください(市HP)
その他の相談窓口
心身の発達の遅れや障害に関する相談:地域療育センターあおば 045-978-5112
予防接種に関する問い合わせ:横浜市予防接種コールセンター 045-330-8561
養育・成長・発達・非行、虐待についての相談:横浜市北部児童相談所 045-948-2441
「イライラして手が出そう」などの本人からの相談や「虐待では?」と疑われるときなど心配した人からの通報及び相談:こども家庭相談 045-978-2460 横浜市北部児童相談所 045-948-2441 よこはま子ども虐待ホットライン 0120-805-240(24時間対応)
児童精神科診療 新しい環境で不安や緊張が高まったときには たちばな台クリニック小児科 秋谷 進 青葉台駅 青葉区 小児科 予防接種 5歳児健診 発達障害診療 発達相談
4月になりました。新しい環境に適応しようとすると、人は不安や緊張が高まります。
寝ても寝られなかったような気持ち、食欲がわかなかったり、楽しい趣味に興味が持てないようなことはないでしょうか? さて、このようなときにはどうしたらよいでしょうか?
ところで、私の勤務する「たちばな台クリニック」は、 東急田園都市線「青葉台駅」からだいたい徒歩約15分です。距離では約1.1〜1.2kmで、歩数としては約1,800歩前後です。

青葉台駅から「たちばな台クリニック」までを歩いてみると歩道には、きれいな花がたくさん植えられているのが分かります。中学生高校生のときも、私は母校である「桐蔭学園」から青葉台駅まで、よく友人と1時間かけて歩いて帰っていました。今はそのときのことを思い出しながら勤務に向かう時があります。
花を見ながら歩くときは、自然と呼吸がゆっくりになり、視線も遠くや近くの花に優しく向きます。 「ゆっくりした呼吸」と「穏やかな景色」がそろうことで、緊張や不安が少しずつほどけやすくなります。 少しゆっくりめのペースで、「あの花の色きれいだな」とか、「何て名前の花なのだろうか?」と色や形を一つずつ味わうつもりで眺めますと、散歩は瞑想と同じと言われるように没頭する時間が得られ、不安や緊張からときはなれた情緒的に安定した時間が得られ、心身共にメリットがあることがわかっています。特に1日7000歩、歩きますと色々な病気の予防や睡眠に恩恵が大きいです。すなわち情緒的に安定した時間を作り、気持ちを切り替え再び、立ち上がることを繰り返すのですね。
でも、私はついついのんびりしてしまい、いつも出勤時間ギリギリになって最終的に急がなければならなくなってしまいます。
新しい環境で不安や緊張が高まっている感じがするみなさんも、周りの花を楽しんでみてはいかがでしょうか?

秋谷進.All About.1日1万歩より高コスパ! 全死亡や認知症リスクが劇的に下がる最強歩数「1日7000歩」の健康効果
2026.04.19 
たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
区役所の相談窓口(青葉区役所内)
子育てに関する相談:こども家庭支援課 こども家庭相談 045-978-2460
離乳食や食生活・歯に関する相談:福祉保健課 健康づくり係 045-978-2441
予防接種についての相談:福祉保健課 健康づくり係 045-978-2438
障がいのある子どもに関する相談:こども家庭支援課 子育て支援担当 045-978-2457
女性の健康相談(予約制):こども家庭支援課 子育て支援担当 045-978-2456
女性の福祉相談(予約制):こども家庭支援課 子育て支援担当 045-978-2457
妊産婦歯科相談(予約制):こども家庭支援課 045-978-2458
横浜市の相談窓口についてはこちらもご覧ください(市HP)
その他の相談窓口
心身の発達の遅れや障害に関する相談:地域療育センターあおば 045-978-5112
予防接種に関する問い合わせ:横浜市予防接種コールセンター 045-330-8561
養育・成長・発達・非行、虐待についての相談:横浜市北部児童相談所 045-948-2441
「イライラして手が出そう」などの本人からの相談や「虐待では?」と疑われるときなど心配した人からの通報及び相談:こども家庭相談 045-978-2460 横浜市北部児童相談所 045-948-2441 よこはま子ども虐待ホットライン 0120-805-240(24時間対応)
初詣
院長の山嵜です。
令和8年1月4日クリニックの氏神様でもあります「琴平神社」に初詣に行ってまいりました。
400年に渡り地域の安泰を見守ってきて下さる由緒正しき神社です。

失礼ながら年始初ランニングも兼ねてクリニックから走って参拝に行ってまいりました。
真っ青な空に赤い鳥居がとても美しかったです。
お子様から成人までご家族の皆様にとって安心して受診していただけるクリニックでありたいと願ってまいりました。
健康に対する悩みがございましたらなんでもお気軽にご相談ください、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
子どもの発熱 どう対応する? 子どもの発熱と解熱剤のしくみ たちばな台クリニック小児科 秋谷 進 青葉台駅 青葉区 小児科 予防接種 5歳児健診 発達障害診療 発達相談

子どもの突然の発熱は、とても心配なことです。
しかし、発熱は体がウイルスや細菌と戦っている重要なサインでもあります。
この記事では、発熱のメカニズム、解熱剤について、小児科医の立場から分かりやすく解説します。
■発熱のしくみ
①体が熱を出す仕組み
ウイルスや細菌といった小さな敵が体の中に侵入すると、白血球などの免疫細胞が感知し、「サイトカイン」を放出するようになります。サイトカインが血液の流れに乗って脳に運ばれると、情報伝達物質「プロスタグランジン」が作られます。
このプロスタグランジンが、脳の体温をコントロールしている「体温調節中枢(視床下部)」に働きかけ、体温を上昇させるよう指令が発せられるのです。
②生体防御反応としての発熱
発熱は、体を守るための重要な「生体防御反応」の一つです。体温が上昇することにより、多くのウイルスや細菌は増殖しにくくなります。例えば、インフルエンザウイルスなども、高い熱には弱いのです。
体温が上昇すると、私たちの免疫システムで働く白血球などの免疫細胞がより活発に、そして効率的に病原体と戦えるようになります。熱を出すことで、体は病気を早く治そうと頑張っているのです。
■子どもの解熱剤、大人とどう違うの?~安全な解熱剤の選び方~
発熱した子どもに処方される解熱剤は、主に「アセトアミノフェン」という成分のものです。アセトアミノフェンが熱を下げる詳しい仕組みは、まだ完全には分かっていません。しかし、アセトアミノフェンが脳の体温調節中枢に作用し、血管を広げて体の外へ熱を逃がしやすくして体温を下げると考えられています。大人が熱や痛みでよく使うロキソプロフェン(商品名:ロキソニン®など)や、ジクロフェナクナトリウム(商品名:ボルタレン®など)といった解熱鎮痛薬は、「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」という種類です。NSAIDsは、体温を上げる原因物質であるプロスタグランジンが作られるのを抑えることで熱を下げます。しかし、1999、2000年の厚生科学研究で、子ども、特にインフルエンザなどの特定のウイルス感染症にかかっている場合にNSAIDsを使用すると、死亡率が高くなることが報告されました。そのため、日本小児科学会からも「インフルエンザの際にはアセトアミノフェンが適切であり、NSAIDsの使用は慎重にすべき」という提言が発出され、原則として子どもには使用しません。
熱があっても比較的元気で、水分も取れて眠れているなら、急いで使う必要はありません。一般的には38.5℃以上で、子どもがつらそうにしている場合が使用を考える目安です。
詳しくは以下を参照してください。
秋谷進.東京報道新聞.子どもの発熱 どう対応する?発熱と解熱剤の正しい知識と理解.
子どもの発熱 どう対応する?発熱と解熱剤の正しい知識と理解 – 東京報道新聞
2025.08.13 たちばな台クリニック小児科 秋谷 進
子宮頸がん・HPVワクチンについて知ってください 正しい知識と理解のために たちばな台クリニック小児科 秋谷 進 青葉台駅 青葉区 小児科 予防接種 5歳児健診 発達障害診療 発達相談

HPVワクチンについて知ってください 正しい知識と理解のために
若い女性の間で子宮頸がんにかかる方が増えていますが、子宮頸がんの原因の多くはヒトパピローマウイルス(HPV)というありふれたウイルスです。HPVワクチンには、HPV感染を防ぎ、子宮頸がんなどの病気を予防する効果が期待されています。日本では一時期、HPVワクチンの積極的な接種勧奨が控えられ、接種率は低いままの状態です。
この記事では、HPVワクチンの効果や安全性、世界の状況などを分かりやすく解説し、大切な人を守るための情報を提供します。正しい知識を得て、ワクチン接種について考えてみませんか。
1.はじめに:HPVと子宮頸がんについて知ろう
①HPVとは?
HPVと略されるヒトパピローマウイルスは、性的接触経験のある女性の半数以上が生涯で一度は感染すると言われるほど、ありふれたウイルスです。多くの型があり、一部の型は子宮頸がんだけでなく、肛門がんや中咽頭がん、良性のいぼである尖圭コンジローマなど、様々な病気の原因となります。近年、特に若い世代の女性で、子宮頸がんにかかる方が増えています。
②子宮頸がんの現状
日本で子宮頸がんにかかる女性は毎年約1.1万人、そのうち命を落としてしまうのは約2,900人と言われています。罹患者数は特に20代から増加し始め、30代までに治療のために子宮を失う(妊娠できなくなる)ケースも少なくありません。早期発見・早期治療が重要ですが、予防できる手段があることも知っておく必要があります。
③HPVワクチンとは?その効果
HPVワクチンは、子宮頸がんそのものを予防する効果はまだ確認されていません。確認されているのは前がん病変を予防する効果ですが、ワクチン接種で、将来的な子宮頸がんの予防効果が期待されています。感染前に接種するのが最良で、定期接種の対象者は公費(無料)で接種できます。
④ワクチンの種類と効果
HPVワクチンは、HPV感染を防ぐためのワクチンです。日本では、小学校6年生から高校1年生までの女子が定期接種の対象者になっています。ワクチンは、2価・4価・9価の3種類です。
2価・4価のワクチンは多くの子宮頸がんの原因になっているHPV16型・18型の感染を防ぎ、子宮頸がんの約50~70%を予防します。9価ワクチンは、別のタイプへの感染も防ぐため、約80~90%の子宮頸がんを防げます。
⑤なぜ若いうちの接種が効果的なのか?
HPVワクチンは、感染する前に接種するのが冒頭のキャッチアップ画像にあるように最も効果的です。性交経験前の年齢(16歳頃まで)の接種が推奨されています。しかし、それ以上でも、性交経験があっても、まだ感染していないHPV型への感染を予防したり、新たな感染を防いだりする効果は期待できるため、接種する価値はあります。
⑥接種スケジュール
HPVワクチンは、一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種する必要があります。接種するワクチンの種類や、1回目接種時の年齢によって、接種時期や回数は異なります。ワクチンの種類と接種タイミングは、以下のとおりです(表1)。
表1.ワクチンの種類、接種年齢、回数とスケジュール
|
ワクチンの種類と接種タイミング |
接種回数 |
接種スケジュール |
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2価ワクチン(ガーダシル) |
3回 |
2回目は1回目の1か月後、3回目は1回目の6か月後。 |
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4価ワクチン(サーバリックス) |
3回 |
2回目は1回目の2か月後、3回目は6か月後。 |
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9価ワクチン (シルガード9) |
1回目を15歳になるまでに受けるとき |
2回 |
1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上 |
|
1回目を15歳になってから受けるとき |
3回 |
2回目は1回目の2か月後、3回目は6か月後。 |
|
どのワクチンを接種するかの詳細は、接種を希望する医療機関に問い合わせてください。3種類いずれのワクチンも、1年以内に規定回数を終了させるのが望ましいとされています。
2.日本と世界の接種状況:みんなで打つことの意味
日本の接種率はまだ低い水準ですが、諸外国では8割以上になっているところもあります。集団免疫があると、接種できない人や効果が十分でない人も感染から守られます。
①日本の現状
日本では、HPVワクチンは2013年4月に定期接種となりましたが、その2か月後から約8年間、副反応への懸念などから積極的な接種勧奨が差し控えられました。この期間、接種率は1%未満にまで落ち込みました。2022年度から積極的勧奨は再開され、接種率は上昇しつつありますが、まだ低い水準です。
接種勧奨が差し控えられていた期間に接種機会を逃した方々(1997年度~2005年度生まれの女性)のために、公費で接種を受けられるキャッチアップ接種制度がおこなわれています。2025年3月末までにHPVワクチンを1回以上接種した該当者で、公費による接種を希望する場合は、2026年3月末まで2回目・3回目の接種を検討できます。
2023年4~9月の日本における初回接種率は39.9%、2回接種率は12.8%と、米国の初回接種率(2022年、77.8%)などと比較しても低い状況です。
②海外の状況
HPVワクチンはWHO加盟国194か国のうち137か国で、公的予防接種の対象となっており(2024年1月時点)、そのうちアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどを含む59か国においては男性も接種対象となっています。カナダやオーストラリアなどでは、国の積極的な取り組みにより、接種率は8割以上に達しています。
③集団免疫:「社会を守る」効果
予防接種には、接種した「個人を守る」効果だけでなく、感染症の流行そのものを抑えることで「社会全体を守る」という大切な役割があります。多くがワクチンを接種すると、社会全体でHPV流行を抑えられます。これが「集団免疫効果」です。集団免疫効果があると、ワクチンを接種できない人や、接種しても十分な免疫が得られない人も、HPV感染から間接的に守られることにつながるのです。
3.男性へのHPVワクチン接種について
男性もHPVワクチンを接種して、集団免疫を高める意識は必要です。
男性接種の意義とは
男性がHPVワクチンを接種すると、肛門がんや中咽頭がん、尖圭コンジローマなどのHPV関連疾患から自身を守るだけでなく、パートナーへの感染を防ぐ効果も期待でき、男女ともに接種することで、より高い集団免疫効果が得られます。
現在、男性のHPVワクチン接種は任意接種(自費)で、公費助成の対象外です。3回の接種で約5~6万円程度の自己負担が必要ですが、一部の自治体では独自に助成制度を設けている場合があります。詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。
4.ワクチンの安全性と副反応について
ワクチン接種後には接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがありますが、病気になったり障害が残ったりした場合には、予防接種法に基づく救済制度が適用されます。
①安全性に関する情報
接種後には、他のワクチンと同様に、接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。まれに、アナフィラキシーなどの重いアレルギー症状や、ギラン・バレー症候群などの神経系の症状が起こることが報告されています。以前、接種後に「広範な痛みや運動障害」などが報告されましたが、その後の詳細な調査で、同様の症状はHPVワクチン未接種の同年代の方にもみられることが分かり、現時点ではワクチン接種との因果関係は否定的とされています。ただし、ワクチンの接種後やけがの後などに原因不明の痛みが続いた経験のある方は、これらの状態が起きる可能性も考慮し、接種については医師とよくご相談ください。ワクチンの安全性については、継続的に調査・確認が行われています。
②副作用被害救済制度
予防接種によって健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起きた場合には、予防接種法に基づく救済制度の適用を受けます。HPVワクチンに限らず、日本で承認されている全てのワクチンが対象で、予防接種と健康被害との因果関係が認定された場合に、医療費や障害年金などが給付されます。万が一、ワクチン接種後に気になる症状が現れた場合は、まずは接種した医療機関にご相談ください。
5.HPVワクチン接種のまとめ:自分と周りの人を守るために
HPVワクチンは、子宮頸がんなどのがんや尖圭コンジローマといったHPV感染による病気を予防するための効果的な手段の一つです。特に、HPVに感染する可能性が低い若いうちに接種すると、より高い予防効果が期待できます。多くの人が接種することで集団免疫効果が高まり、社会全体を感染症から守ることにもつながります。男性の接種も、本人とパートナー、社会全体の健康を守る上で重要です。
ワクチンの効果や副反応について正しい情報を知り、不安な点があれば医師に相談した上で、接種については、自分自身で判断することが大切です。「個人の予防」が「社会全体の健康」へとつながることを理解し、行動していきましょう。
参考までに日本小児科学会の推奨する予防接種スケジュール2025年4月版を簡易にしたものを掲載します。

参考文献:
1.厚生労働省. ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~. https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
2.厚生労働省. HPVワクチンについて知ってください 子宮頸がん予防の最前線. https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202205_00001.html
3.厚生労働省. ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンのキャッチアップ接種について. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html
4.東京都.初めてのHPVワクチン. https://www.vaccine.metro.tokyo.lg.jp/
5.河内長野市.男性へのHPVワクチン接種費用の助成について. https://www.city.kawachinagano.lg.jp/soshiki/8/107186.html
6. 国際セクシュアリティ教育ガイダンスに基づくレベル・年齢ごとの性教育目標.https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000374167
たちばな台クリニック小児科 秋谷 進 2025年07月01日
なお、教員の方でリンク先にご登録されている方は、朝日新聞にて連載中の先生向けの記事を購読可能です。
秋谷進.朝日新聞 先生コネクト.【子どもを診まもる】子宮頸がんから子どもの未来を守るHPVワクチンを知ってください.
https://www.asahi.com/sensei-connect/articles/15799072
【子どもを診まもる】子宮頸がんから子どもの未来を守るHPVワクチンを知ってください | 朝日新聞社 先生コネクト





